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守・破・離

Rewrite:2014年3月20日(木)

人は段階を経て成長する。成長するスピードには個人差があるが、3つのプロセス「守・破・離」という節目がある。これは、古典芸能の世界で教えられることばである。この3つの段階は今日のビジネス世界にもそのまま通用するのではないか。

第一段階は「守」。これは先人の知恵に学び、原則・ルール・マニュアルなどを理解し、マスターする段階だ。要するに良くも悪くも自分を型にはめることである。理解した、という程度ではダメで、体で覚え、いついかなる
状態でもこの「守」が出来ることを要求される。
この「守」の段階は、スポーツで言えば基本であり、これをおろそかにしてしまうと、第二・第三の段階に登りつめることが困難になる。

第二段階は「破」。個性やオリジナリティが求められるようになる段階だ。マニュアル通りに仕事ができるばかりでなく、改善改革案が求められるわけだ。世間で「一人前になる」というのは、この「破」の段階を指すのだろう。

第三段階は「離」。専門的な知識や技術、それに経験と知恵を組み合わせて独自の世界を築きあげることだ。その分野のプロとして後に続く人達の模範となる。かつての振り子打法のイチロー選手やトルネード投法の野茂投手など、まさしく「離」の世界そのものだ。

守・破・離の順序が入れ替わることはない。進歩の激しい現代社会においては、この3つの段階を高速でかけのぼる必要がある。