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常連客は利益をもたらす

マーケティングの目的は販売を不要にすることである。販売活動をしなくても売れていくのがマーケティングの成功だ。とりわけ、常連客やリピーターをどれだけ確保できるかが、利益率を決める。常連客に対してあなたの会社がどのようなアプローチをするか、普通は次の2つの方法がある。

◇よこ堀り(関連販売など)
パソコンを買ってくれた顧客に対して、プリンターやデジカメなどを提案していくアプローチだ。
あなたの顧客に対して、関連販売できる商品・サービスを絶えず考える必要がある。同時に、効果的に告知し続ける必要がある。
私の長年の顧客は、私が新人研修を引き受けるとは思っていなかった。
一方、私は、なぜその顧客が新人研修だけは私に頼まないのか不思議だった。いかに関連サービスの告知が不充分であったかを思い知った。

◇たて堀り(買い替え又はアップグレード)
顧客の機械や設備の再購入・アップグレードに関する情報は、あなたの方がライバル会社より詳しい。競争相手がまだ知らない顧客情報をフルに
活かし、先手先手と駒をすすめることができるのがこの方法だ。
ある設備メンテナンスの会社は、顧客がもつ設備の保守点検を請け負うためにデーターベースソフトを開発。そうして囲いこんだ顧客に対して
は、高い付加価値を提供している。

常連客が、企業に対して高い利益をもたらしてくれるのには理由がある。

1.有力な見込客をあなたの会社に紹介してくれる。
ある教材販売の会社では、一人の新規見込客をさがすのに10万円の費用がかかる。そうしたなかで、この教材の熱心な愛用者が年間で20名ほどの
見込客を毎年紹介してくれていた。
この顧客一人のおかげで、毎年200万円の純利益を得ていたのだ。

2.常連客にかかるコストは低下する。
多くの契約書にサインし、確認打合せを幾度となく繰り返さなくともよい。常連客との信頼関係は、双方の時間や費用のムダを省くことができ
る。

3.長期にわたって常連であり続けた顧客は、正当な値上げに対しても理解を示してくれやすい。

これらの結果、常連客はあなたの会社に利益をもたらす。