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必殺技六連発

ふつうの会社では、商品の質が極めて高いとか、商品の値段がすごく安いなどの、強い競争力を最初から持っているわけではない。むしろ、品質が悪い・値段が高いなど、他社と競争するには不利な条件で事業を営んでいることの方が多い。そんな環境下、いかに勝ち残るか、そしていかに成長するかという方法を見つけることが勝負だ。

事業を開始したころは、社長個人の魅力やコネなどを通して受注を獲得できる。経費も少ないので値段もある程度安くしてでも受注でき、利益もそこそこ出る。忙しくなって儲けも出始めると、「従業員を雇っても大丈夫だ」となる。こうして会社は徐々に個人事業から法人組織に育っていく。

社長がずっとトップセールスマンが務まれば良いが、個人事業とは違った、企業経営者としてやるべき仕事が他に出てくる。会合などにも参加して勉強や交流を深める。すると、営業も製造もサービスもすべての面において社長の思いが行き届かなくなる。管理の限界を超え始めるのだ。その結果、高コスト・低営業力・低サービス力・低利益、いう悪循環に入ってゆく。

そこでどうするか。

社長と営業部門を中心とした、受注体制の強化が急務となる。出来れば、今後は社長にトップセールスをお願いするウエイトを減らし、社員の力によってお客を獲得し、お客を喜ばせ、お客が黙っておられないほどの感動的なサービスや製品を提供できるようになる必要があるのだ。そうして始めて、企業として安定的成長力をもつことができようになる。

そこでどうするか。

いろいろなやり方があるが、事は急を要するはずだ。間違ったやり方をしてはならない。例えば、社員の意識改革をやろうとしたり、営業マン教育をして、そうした研修参加レポートを読んで悦に入っていては結果が出ない。そんなヒマはない。

大切なことは、売れる仕組み作り、ほとんどの顧客が買ってしまう仕組み作り、買った顧客は永久に他社へ逃げたがらない仕組み作りに取り組む必要があるのだ。しかもそれは、中小企業の場合、社長がプロジェクトリーダーで推進するものなのだ。誰かにやらせることではない。

こうした仕組み作りを勉強する上では、この本が良いだろう。『狙ったお客の80%は落とせる』(矢部廣重著、マネジメント社)というあまり書店では見かけない本だ。実はこの著者こそ、知る人ぞ知る、クォリティマネジメント社の代表だ。

同社では、「社長のためのセールス革命」という10ヶ月コースの研修を通して、文字通り狙ったお客を8割落とす仕組みを構築指導する。さらには、インターネットを使って顧客に感動を提供するためのアイデアやツールを何万・何十万単位の規模でコンテンツ配信しているIT企業でもある。矢部社長の言葉を借りれば、「ITに感動を乗っけた」という事になる。

同社の研修内容については情報を持ち合わせていないが、説明を聞く限りにおいて、かなりユニークだ。

・必勝の方程式は、「喜びの必殺技」
・喜びの必殺技は六連発の秘技
・組織には、「感動工房」「感動の女神」を設けろ
・キーマンが絶句する提案書作成
・キーマンが失神・卒倒する工場見学プログラム
・40年間、毎年「参った」と言わせる生涯感動プログラム
・座標軸は業績10倍
・不況は関係ない。いまこそ経営が面白い。

研修コースの値段は決して安くはない。初級コースで100万円する。それでも関心のある方は検討すべきプログラムだろう。

著書『狙ったお客の80%は落とせる』
http://www.infodirect.co.jp/qm/order.html
社長のためのセールス革命
http://www.infodirect.co.jp/qm/page1.html