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バカはなおる

「53かよ」

脳年令をそう判定されて熱くなった人も多いだろう。

肉体を鍛えるだけでなく、脳力も鍛えねば・・、という人が増えているようだ。CMに松嶋菜々子を起用し話題をよんだ任天堂DS用ゲーム『脳を鍛える大人のDSトレーニング』は、我が家でも奪い合うように脳年令を競いあったものだ。

ついに、このソフトが欧米でも発売になる。

まず今月17日には、ずばり『BRAIN AGE(脳年令)』というタイトルで米国で発売になるのを皮切りに、夏までにはフランス、スペイン、ドイツでも発売になるという。

“簡単なクイズや計算を毎日やることで、脳の老化を防げる”という触れ込みは、どうやら学術的にも充分な根拠があるらしい。

なぜかよく売れた『バカの壁』(養老孟司著、新潮新書)以降、ちょっとした脳ブームの感がある。
だが、「世の中の脳に関する情報のほとんどは信用できない」と警鐘を鳴らす専門家がいる。京都大学名誉教授の久保田競(くぼたきそう)氏だ。

何をかくそう、久保田氏のお弟子さんの一人が東北大学の川島隆太教授で、先の『脳を鍛える大人のDSトレーニング』の監修者だ。

久保田氏の近著『バカはなおせる』(アスキー)の中で、「(バカの壁などない)。もともと人間の脳や能力には大差がなく、どの程度脳を使ってきたかの差だけだ」と説く。

突然変異のような天才をのぞけば、「自分は文系・理数系だ」とか、「私はもともと記憶するのが苦手・得意」などの性能差や性質差もないという。トレーニングしてやりさえすれば、脳は何才になっても成長発展するものらしい。
うれしい話ではないか。

恋愛期に人がイキイキするように、好きな事があることや、好きな人がいることは、快感をつかさどる脳を刺激する。同じように趣味をもつことや、好きな食べ物・飲み物を食することも脳にすごく良い。
理性によって好きなものを断とうとすると、かえって脳の活力を低下させてしまうというのだ。

久保田氏は73才だが、氏自身も好きなこと楽しいことはやめないという。
酒は毎日飲む。健康を考えれば休肝日を設けるべきなのだが、やめられない。そこで、代案として酒をやめるかわりに一日40~50分走るし、毎日1万歩以上歩くそうだ。運動が前頭前野の働きを活性化させるので一石二鳥になるらしい。

頭を良くする習慣がある一方で、頭を悪くしてしまう習慣もある。
詳しくは久保田教授の『バカはなおせる』を読んでみよう。

『バカはなおせる』
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756147054/