良寛さんは、次のものを嫌った。
・詩人の誌
・書家の書
・料理人の料理
良寛さんは、次の話を嫌った。
悟りくさき話、学者くさき話、茶人くさき話、風雅くさき話。
作為的な香りがするもの、もっともらしいものを嫌った。今風にいえば、ウンチク話や教訓めいた話、説教などを嫌ったのだろう。
経営者として魅力な人物は、皆作為的ではなく自然体を好む。華美なものは野暮なのだ。
「おいしいね、このワイン」
で成立するのに、なぜ
「ぼくはフランスのカベルネよりナパバレーのほうが香り高くて好きだ。特に西暦・・」などと話してしまうのだろう。
少しくらいならウンチクにも味があるが、いつもいつもウンチクめいた話を聞かされては、ワインが酸っぱく感じる。
もっともらしいものは今でもたくさんある。
・講演家の講演
・ギタリストのギター
・プログラマーのプログラム
・建築家の建築
・マンガ家のマンガ
・デザイナーのデザイン
・コンサルタントのコンサルティング
・MBA理論の経営
・・・etc.
これらはすべて良寛さんなら嫌うだろう。
本質的なものは形にとらわれない。華美を嫌う。常識に固まらない。