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捨てよう

何でもかんでも使い捨ての時代は終わり、今やリサイクルの時代。
乾電池だって充電式のものが増えてきた。我が家も単三乾電池は充電式のものを使うようにしている。
「捨てない」時代到来!
かと思いきや、片方では、「捨てる」こともブームになっている。

amazonで「捨てる」でキーワード検索したところ、82作品がヒットした。その上位10作品には次のような著作が並んだ。

1.「捨てる!」快適生活―部屋スッキリの法則 飯田 久恵 (著) 三笠書房 ¥1,260
  
2. 捨てる!スッキリ生活 辰巳 渚 (著) 幻冬舎  ¥1,155 

3. 辰巳渚の「捨てる!」生活―家まるごと2日でスッキリ!! 辰巳 渚 (著) 高橋書店 ¥1,365

4. 「捨てる!」技術 辰巳 渚 (著) 新書 (2005/12) 宝島社 ¥735

5. 「捨てる力」がストレスに勝つ 斎藤 茂太 (著) 新講社 ¥1,365

6. 運の流れにのる、たったひとつの方法―「捨てること」からはじめよう! 中野 裕弓 (著) 大和出版 ¥1,260 

7. 「超」整理法〈2〉捨てる技術 野口 悠紀雄 (著)
  中央公論新社 ¥580 

8. 捨てる達人・収納名人―スッキリ暮らす50の鉄則 
  芳垣 真之 (著) 三水社 ¥1,365

9. 心のシンプルライフ―「過去」「感情」「未来」「葛藤」「正しさ」「自分」…。心の不要品をすべて、徹底して捨てる技術。 ヒュー プレイサー (著), ヴォイス ¥1,785(税込) 

10. もう一度「捨てる!」技術 辰巳 渚 (著) 宝島社 ¥630 

どれも最近売れた本だ。

貯め込むのが好きで、捨てるのが下手な私。
限られたスペースしかないオフィスや自宅も物だらけになってしまう。
「これじゃダメだ」と、年に数回大掃除をする。
ということは、年に数回キレイになるだけであとの360日はキレイでないということだ。
よって今年は、意を決して「捨てる、貯めない、キレイにする」を続けたいと思っている。

捨てる・・・
捨てるべき物は「物」だけではないはず。精神的なものの中にも捨てるべきもの、脇へ置いておくべき物があると思うのだ。

恥ずかしながら告白するが・・・
新婚旅行のとき、ハワイで大げんかした。バスの中で私たち夫婦が最前列と最後列に別れて座るほどのケンカだった。理由は忘れた。
それから何年かが過ぎて、上の子が「ディズニーに行きたい」というので半年前から計画して家族で出かけた。二人目の子は乳母車で旅をする年令だった。そんな楽しいはずの旅行が、ディズニー公式ホテル部屋の中で夫婦が言い争いのケンカ勃発。帰りは別行動になった。
このときの理由も忘れたが、いずれの場合も私のワガママが発端になっている。(に違いない)

斎藤茂太著『「捨てる力」がストレスに勝つ』によれば、旅を楽しむためには、夫も妻も、捨ててゆかねばならないものがあるという。
夫は、仕事のことや自分がスポンサーであるというおごりや、夫であるという意識など。
妻は、子どもの事、家庭の事、戸締まり、火の用心、お金のやりくり、などなど。つまり、我が家と我が職場を捨てないと旅が楽しめないというのだ。

『「捨てる力」がストレスに勝つ』↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4860810910/ 

たしかにその通りだろう。
これらすべてを捨てて旅に出ないと、旅先が日常生活の延長となり、「こんなことならもう二度とあなたと旅行なんかしない」という羽目になる。

旅だけではない。そもそも人生が旅なのだから、定期的に何かを捨てないと船底にくっついた蛎殻(かきがら)だらけの重~い船体になってしまう。重くなるのは体重だけではない。心も重くなるから心の病が増えているのだ。

斎藤氏によれば、捨てたいものとして
・過去の栄光
・名誉や誇り
・我欲
・似合わない、ふさわしくないもの
・背伸びしていたこと

などを捨てようと説く。それらを捨てることによって身軽になり、新たに得られる何かがあるとも指摘する。

また、氏は、定年に近い年令になってくると捨てる準備をしなければならないものがある、として
・仕事への野心
・地位があったころのプライド
・人に指図する癖
・何かと偉そうな態度
をあげている。いつまでも現役バリバリのころのような態度をとっていると、”孤独な年寄り”になるともオドス。

最近、心のメンテナンスが足りないなぁとお思いの方は、物心両面でいろんなものを捨ててみよう。なんだか気分が重いなとお感じの方、ふさわしくない目標、背伸びした目標になっていないか点検しよう。

気負いも衒(てら)いも捨ててこそ、浮かぶ瀬もあるはずだ。