昨日から上海に来ています。浦東国際空港からタクシーでガンガン飛ばして45分、市内の中心地・ワイタンほとりの和平飯店に到着します。
私はこのオールド上海の香りただようホテルが好きで、よく利用します。ちょうどシーズンオフの今、窓の外がすぐにワイタンという最高の角部屋が取れました。(値段も一泊1,100元、約16,500円と値打ち)ライトアップが美しい夕刻、部屋の窓ごしの夜景を楽しみながらワインを傾けるなど、上等な上海ナイトの過ごし方です。
さて私にとっては半年ぶりの上海なのですが、中心地近くの万博予定地周辺には、”うっそうと生い茂る高い樹木林”といった感じで高層マンションが建ち並んでいました。前以上にマンションが増えているので、景色が変わってみえてしまいます。
住宅価格が低迷し、かつてほどの建設ラッシュではない上海ですが、それでも今なお世界で最も景観が変わり続けている都市なのではないでしょうか。
中国の古いもの(骨董のようなガラクタのような物)が欲しくて、昨日は市内を何カ所か見て回りました。
行き交う人々をみていると、何となく普段と雰囲気が違います。同行して下さったDREビジネスセンター(私の上海オフィスの大家さん)の池内さんによれば、中国は今、お正月準備に入っていて、上海ッ子の多くは、すでに年末気分全開なのだそうです。
幾つかのガラクタを買い込み、3時間ほどの市内散策で歩き疲れた我々は、商店街にある地元客向けの足つぼ店に入りました。
リクライニングシートに横たわって足湯につかり、その後正味45分足つぼを刺激してもらいます。日本人客に慣れていないせいか、会話はまったく成立しませんでしたが、うたた寝してしまうほど気持良く、足の疲れはすっかり癒されました。それでお値段一人20元(300円)はお得。
以前に一度「がんばれ社長!」で紹介した「焼肉王」を目指して挑戦中の若き中国人社長のSさん。
夕食は彼の新店に寄ってみようと思いましたが、あいにく彼が不在でしたので訪問は遠慮しました。ウワサでは、彼ほどの飲食経験とハードワーキングをもってしても当初の計画通りには進んでいないとのこと。もちろんSさんのことですから、最後にはきっと勝つ人だと思いますが、地元の経営者でも飲食ビジネスで利益を出すのは容易ではない上海フードバトルの厳しさ。一部の勝者だけが計り知れない富を手にします。
昨夜は、勝ち組店のひとつ、湖南料理の専門店を訪れました。辛さが自慢の、毛沢東のふる里の味で、とにかく超人気店なのです。
こうした上海の人気レストランに予約なしで行くと、少なくとも30分は待つことになります。運が悪いと並ばせてもらえないこともあるとか。我々は午後6時半に予約なしで訪問しましたが、200坪ほどの店内はすでに満席。食事と会話を楽しむ人たちで店内は熱気ムンムン。入口の外まで行列ができていましたが、30分ほどの待ち時間で席に案内されました。
人気通り、お味は申し分なし。赤や緑のパウダーがたくさん着いたスペアリブにかぶりつくと、胃袋にホットな香辛料が直撃し、ダイレクトに食欲を刺激します。あとはもう、ひたすら二時間、むさぼるように喰い、飲み続けました。何を話したか覚えてないほどです。
仕上げは和平飯店に戻っておじさんバンドの生演奏を聴きながら池内さん夫妻と情報交換。温かい気分になれる局ばかりで、カクテルも進みます。
お二人は昨年の大みそか、ホテルで紅白歌合戦を楽しんだそうです。
日本語がお上手で、最近中国でも出版された『ダビンチコード』に夢中の西安出身の奥様に、「紅白はどの歌手が良かったですか?」と尋ねると、「森山良子、ゴリエちゃん、倖田來未・・」という名前がスラスラっと出てきました。文化交流はゆっくりと着実に進んでいるようです。
さて、今からシャワーを浴びて杭州へ移動。汽車で二時間の旅です。
年末のせいか、どの列車も満席でチケット入手に苦労しましたが、ホテルのコンシェルジェを利用して何とか二等客席を予約できました。
電車賃は48元(720円)ですが、コンシェルジェ手数料が40元(600円)しました。比率としてこの手数料は高すぎると思うけど我慢。
杭州では、中国語版「がんばれ社長!」の今後の発展計画を打ち合わせしてきます。あいにくのどしゃ降りで景色はほとんど見えませんが、雨の中国も水墨画的で悪くないはず。