あなたの会社の武器って何だろうか? 戦いの武器だ。
まず、取り扱い製品やサービスは、顧客開拓や売上げ作りという面で大切な武器になるだろう。
社内のハードウエア・ソフトウエアや制度・システムも生産性向上に直結する武器だろう。
さらには、それらを生みだし、使いこなす社内の人材がもっとも貴重な武器と言える。
先日、カプコンのゲームソフト『バイオハザード4』に興じる息子のプレイぶりを見ながら気づいたことがある。
要所要所で出現する武器商人との取りひきが結構たいせつな要素なのだ。敵のゾンビを倒すと資金や武器が手にはいる。それらをためて、武器商人と出あうたびに何らかの取りひきするわけだ。
武器の購入、売却、改造がここでできる。武器の購入と売却はわかりやすいが、「武器の改造」って何だろうと思い息子に聞いてみた。
すると、「拳銃を改造してやるたびに、銃弾の上限数が増えたり補給速度が上がったり、威力が増したりする」という。敵もドンドン強くなっていくため、標準性能の武器のまま戦っていては、やられてしまうというのだ。だから武器の性能アップが必要なのだと。
バイオハザード4
http://www.famitsu.com/game/coming/2004/11/04/104,1099538399,33083,0,0.html
息子の説明を聞きながら、「武器の性能アップ」という言葉が脳裏に焼きついた。企業経営にとって、武器の性能アップとは何か?ということを私は考えはじめたのだ。
会社経営における武器の性能アップとは、やっぱり人材投資だ。
優秀な人材を確保するために血まなこになる社長は多いが、優秀な人材に”性能アップ”していくことに血まなこになる社長はそれほど多くない。社員の体験と能力開発に金銭的投資を計画的に行っている企業は意外に少ないのだ。そもそも、研修教育予算という概念すらない企業だってある。
そんな中、「ミウラが年間、社員一人あたりの教育に費やす予算は約30~40万円。
これまでのミウラの歴史を築いてきたのは他でもない人材であるため、これからも人材の教育に力を入れていく姿勢は変わらない」とサイト上で宣言しているのは、ボイラーで有名な三浦グループだ。
三浦グループ http://www.miura-saiyo.com/recruit/education.html
更には、インテックのように社員一人あたり年間数十万円もの金額を費やして”武器の性能アップ”につとめている企業もある。三浦もインテックも株式公開企業だが、中小企業を探せばもっと多額の金額を教育予算に計上しているところもあるに違いない。
インテック http://www.intec.co.jp/recruit/02.html
さて、”武器の性能アップ”に取り組もうという企業に朗報。すでにお聞き及びの方も多いと思うが、明後日(平成17年4月1日)以降三年間、「人材投資促進税制」が施行されるのだ。
これは、社員教育に費やした金額の一定割合を税額控除する制度だ。
経済産業省が、長期減少傾向にある企業の人材投資を回復・増大させたいという狙いから、平成20年3月31日までさだめた時限措置。これによって我が国産業全体の競争力向上を計ろうということだ。
この制度の概略は、こちらをご覧になるとわかりやすい↓
http://allabout.co.jp/finance/inheritance/closeup/CU20050101A/
さあ、いつまでも社員を丸腰で戦わせていては気の毒だ。必要な知識装備を理論装備を与えてあげよう。まずは、”武器の性能アップ”予算を社員一人あたりχ万円確保しよう。χは、あなたの会社で決めるのだ。