岡山非凡会で読書について質問してくれた広島のSさんご本人から昨日メールが届いた。
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どのような意図があってその質問をしたのか、実は私自身すでにわからなくなっています。というのも、「読書は戦略である」という、質問者の意図を超える回答を得たからです。
そして、その言葉は、読書によって自分をどこに連れて行きたいのか、という認識につながっていきました。
ただ、一言だけ補足させてください。
本日のメルマガの本文中に「きっとこの方は、本の選び方に困っているのか、あるいは私が面白い本を見つけてくるのが上手いと思ってくれていて、その秘訣を知りたいのか、いずれかだろう」とありますが、私が学びたかったのは、もしかしたら本を選ぶ際の「意識」かもしれません。
「意識」があるから、ある特定の本を選ぶのか、それとも、読書がそういう「意識」を育てるのか、そんなことを考えていたように思います。今思うのは、「読書→意識の醸成」という順番と比べて、「意識→本の選択」のほうが意思的である、ということです。
ともあれ、明日の「がんばれ社長!」を楽しみにしています。
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Sさん、ありがとうございます。
いずれにしろ、読書は衝動的に行うものでなく戦略をもって体系的に行いたいものだ。次の三つの視点で読書をマネジメントしよう。
・年間何冊の本を読破したいのか、という読書量のマネジメント
・読書テーマをどのように割り振るか、という読書テーマのマネジメント
・読書から何を吸収し、記録し、実践していくかという消化吸収のマネジメント
まず最初にやることは、読書量をマネジメントすることだ。
年間30冊とか、100冊とかの目標を設定し、実績を記録しよう。これは、単純にカレンダーか手帳に読んだ本を記録していくだけで良い。本のテーマや内容にもよっても異なるが、
・200頁程度のビジネス単行本なら一冊3時間
・ちょっと難解なお堅い本で一冊5時間
など、あなたの読書スピードの目安タイムを計測しておこう。
一時間で何ページ読めるか、という目安でも良い。
あとは、読書時間をいつ確保するかという問題だ。ごく普通の日でも読書が進むようにしよう。週末に別荘で読むとか、リゾート地で読書三昧する、などの予定でいては読書が進まない。日常的に読むのだ。
次は、読書テーマのマネジメントについて。私の場合、テーマはおおむね次のようになっている。
1.専門系
私の専門分野であるビジネスや経営に関するテーマの書籍
2.技術開発系
パソコン、ブログ、整理整頓術、携帯電話、書道、外国語などのスキル向上に関する書籍
3.哲学・文学・古典系
東洋思想、聖書、仏教書、ヨガ、禅、気功などの書籍
4.自己開発系
自分を成長させ、テンションを上げるための書籍
5.芸能・趣味娯楽・その他系
ベストセラー本の多くや、健康、スポーツ、欲しい物や趣味に関する書籍
読書の醍醐味のひとつは、芋づる式に読みたい本が見つかっていくときだ。だがそれだけでは、読書が特定テーマに偏ることがある。少なくとも四半期単位で、読書テーマのバランスをチェックしよう。
読書の記録を付け、上記のいずれかの該当番号を付けておくだけでテーマをマネジメントしようという気になるはずだ。
最後は、読書を目的的にするアイデアだ。つまり、読書という行為だけで終始していては何も生まれない。読書そのものは自己満足の行為であるかもしれないのだ。本から何かを吸収したり、発想したりして新しい行為に結びつけていくことによってはじめて読書が活きる。そのための技法を持っていたいものだ。
次の二冊の本は、それに関するユニークな提案があり、参考になるので読まれてはいかがだろう。
1.「ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法」 福田 和也 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4569616763/
2.「マインドマップ読書術―自分ブランドを高め、人生の可能性を広げるノウハウ」 松山 真之助 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4478733007/
福田氏は作家、松山氏がビジネスマンという立場の違いはあるが、本を愛し、本と格闘してきた両氏オリジナルの技法が興味深い。
以上、「読書は戦略である」ということを二日にわたって考えてみた。