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ライフサイクルごとに異なる経営手腕

Rewrite:2014年3月26日(水)

製品やサービスには「製品ライフサイクル」というものがある。「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」という4段階を経るというものだ。当然、段階に応じて戦略は異なる。

仮に「成長期」にある会社が、銀行の元支店長や、上場企業の幹部をスカウトしたところでうまくいかないことが多い。なぜなら、スカウトした相手の勤務先がすでに「成長期」を過ぎた「成熟期」や「衰退期」にあったからであり、今のあなたの会社が期待する経営手腕ではないということだ。それを認識していないと、社長もスカウトされた幹部氏も、お互いに失望することになる。

業界全体のライフサイクル曲線はいまどうか。また、わが社はどうなのか。それを認識した上で経営戦略を考えよう。

例えば、「導入期」や「成長期」の企業では、シェアの拡大とそのための広告宣伝は欠かすことができない。しかし、「成熟期」に入ると、シェアを伸ばすことよりも、市場の絞り込みと品質の改善によって顧客との信頼関係を構築する戦略が要となるだろう。新規事業への参入もこの時機に布石をうっておくべきだろう。「衰退期」に入ると、消費者の肥えた目を満たしつつ、ローコスト経営が必要になるかもしれない。

同様に社長は、会社自体のライフサイクル曲線を知っておかねばならない。創業して間もない個人商店であるにもかかわらず、「成熟期」や「衰退期」のような経営をやっていてはいけない。新規参入したばかりの会社なら、既存の企業から市場を奪取する側である。その段階で防御に回っていて勝てるはずがない。

製品ライフサイクル、覚えておこう。