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確信犯

自己の思想や使命を確信して行う犯罪のことを「確信犯」という。
昨今のテロ事件なども宗教的な確信があるだけに“正義は必ずしもひとつではない”ということを痛感する。

こうした「確信犯」は、あなたの身近にもいるだろう。いや、沢山いるに違いない。ひょっとしたら、人間はみな「確信犯」なのかもしれない。
決して人をあやめるような危険なことはしないが、知らず知らずに他人をミスリードすることがある。人に影響を与えることのできる立場にあるものは、言動をよくよく吟味せねばなるまい。

経営コンサルタントの犬山氏(仮)と菊田氏(仮)は犬猿の仲だ。氏素性が根本から違う。犬山氏はMBAを修得後、米国のコンサルティングファームで11年勤務。その後、英国で独立し、今では多国籍企業を専門にコンサルティングを行うエリート中のエリート。

片や菊田氏は富山の薬行商人から身を起こし、今では配置薬ビジネス専門のコンサルタントとして日本やアジア諸国で活躍している現場たたき上げ型雑草コンサルタントだ。

この二人のコンサルタントが最近、経済講演などでよく出会う。お互いの言い分はこのように違う。

エリートの犬山氏は、
「あの菊田さんの話は確信犯だから本当に困ったものだ。ご自分の狭い体験から知り得たことだけを、まるで金科玉条のごとくどこへ行っても話しておられる。あれでは、いつか顧問先をミスリードする羽目になりかねない」と言う。

一方の菊田氏は、
「犬山さんの持論なるものは、書物や新聞雑誌の情報だけを頼りにしたもの。現場を知らなさすぎる。大切なのは理論や知識ではなく、体験に裏打ちされた独自のノウハウとメッセージだ」と吠える。


結局は、二人とも確信犯だ。

だから偏らないようにバランスが大切、という当然の結論になりそうだ。だがそれよりも大切なことは、教える立場にある人間は、好むと好まざるとに関わらず、何らかの確信犯になってしまう、ということを知っておこう。

どうせ確信犯になるのなら、ポジティブな影響を与える確信犯でありたい。