今年の1/13号で「社長がやめる日」と題したコラムをお届けした。会社べったり人間ではいけないのは、サラリーマンに限った話ではなく、経営者も同じではないか、という自説を提供したものだ。
「がんばれ社長!」040113号
http://www.e-comon.co.jp/magazine_show.php?magid=628
今の日本の経営者の意識はどうなのか。それをさぐるべく1月下旬の一週間、「社長がやめる日に関するアンケート」を実施した。現在は、アンケートの回答受付を終了しているが、次のような質問をした。
1.あなたは社長を辞める日を決めていますか
はい いいえ 考えたことがない
2.辞める日を決めるべきだと思いますか
はい いいえ 何ともいえない
3.あなたは社長を退任するための基準をもっていますか
はい いいえ
4.あなたの会社では過去3年間、次のうちどのような業績ですか
絶好調 好調 横ばい 不調 絶不調
5.あなたの会社では後継者を決めていますか
はっきり決めている ほぼ決めている 決めていない
6.「1」で「はい」の方・・辞めたあとのプランをお持ちですか
はい いいえ 考えたことがない
7.「1」で「はい」の方・・なぜ辞める日を決めましたか
他にやりたいことがある 後継者・会社のため その他
8.社長以外の方への質問
あなたの会社の社長は、辞める日を決めていますか
はい いいえ わからない
9-Aあなたは、社長が辞める日を決めておくべきだと思いますか
(※社長職以外の方だけお答えください。)
はい いいえ わからない
9-B.それはなぜですか(※社長職以外の方だけお答えください。)
10.その他、これに関するあなたのご意見や事例などお聞かせ下さい。
11.最後に、あなたの氏名を著作に公表することに
同意する 同意しない
http://www.e-comon.co.jp/survey_input.php
そして昨日、このアンケートの集計がまとまった。実に驚くべき結果が出ているとしか言いようがない。以下、その概要をお伝えしていきたい。
有効回答数 176名(男女比 93:7)
・回答者の役職・・社長152名(86%)、役員20名(12%)、
非役員4名(2%)
・業種上位スリー サービス業(42名)、建設業(18名)、
小売業・製造業(15名)
・回答者の年齢層 30代(35%)、40代(33%)、50代(22%)、他
・回答者の従業員数 30人未満の企業が全体の77%を占めた
・回答者の年商 10億円未満が全体の86%を占めた
・回答者の社長歴 5年以下の人が過半数を占めた。意外に若い。
・回答者の経営スタイル 同族経営(65%)、非同族経営(35%)
・社長の種類 創業社長(52%)、非創業者(48%)
ここまでは回答者の属性だが、その意識や意見は注目に値する。
あなたは社長をやめる日を決めていますか?
・はい 96名(55%)
・いいえ 56名(32%)
・考えたことがない 24名(14%)
なんと55%もの人が「やめる日を決めている」と回答した。事前予測では、決めている人は全体の3%程度だろうと思っていたが大きく覆された格好だ。やめる日を決める人の圧倒的多数が、自身の年令を基準に定めている。
今回のアンケートに触発されてやめる日を決めた、という声も複数あったが、それにしても、これが現代の社長の一断面である。
次に、やめる日を決めている社長と、決めていない社長とでは、企業業績や後継者選びにどんな違いが出るものかを探ってみた。ここでも面白い結果が出た。
まずは、
<回答者全体の業績>
絶好調(7%)、好調(38%)、横ばい(28%)、
不調(18%)、絶不調(9%)
全体としては、好調組の方が不調組を19ポイントほど上回っている。これを日本の縮図とみるのは危険だが、「がんばれ社長!」の頼もしい読者像が浮かんでくる。
つぎに、
<やめる日を決めているグループの業績>
絶好調(10%)、好調(42%)、横ばい(26%)、
不調(16%)、絶不調(6%)
<やめる日を決めていないグループの業績>
絶好調(4%)、好調(30%)、横ばい(36%)、
不調(21%)、絶不調(9%)
この結果を見る限り、明らかにやめる日を決めているグループの方が業績が好調だということがわかる。社長をいつまでやるのかという期限を設け、その期間内に全力投球することが好結果に結びついていると考えて良いのではないか。
<明日はまだまだ面白い結果をお届けします!>