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武沢特選50冊 上

弁護士をしている高校の先輩が私に言う。「君は本当に北高で落ちこぼれだったの?信じられないなぁ。もしそうなら、社会に出てからの勉強量がすごいんだね。」

「いやぁ、勉強量なんてたいしたことありませんよ。でも、落ちこぼれだったのは本当で、私を卒業させるかどうかが職員会議の議題になったそうです。」

でも23才で初めて読んだビジネス書がとても面白くて、それ以来、本を読むことだけはやめられなくなった。いや、読書は何よりも優先させたい無上の喜びだ。

町工場の寮でむさぼり読んだ『ライフワークの見つけ方』(井上富雄著)は、人生の先行き不安があった私でも、気宇壮大な気分になれた。なぜなら、同著が提唱している人生25ヶ年計画を作ったからだ。“ボロは着てても心は錦”だ。

「25年後には48才になるのか。そんな年令に自分がなるとは想像できないし、そのころ何をしているのか見当もつかない。だが、サラリーマンとして、今の会社の社長を目指す計画と、自分で会社を作る計画と両方を作ろう」と考え、2パターンのビジョンを作った。それによって「自分の人生は自分が決められるのだ」と気づいた。

2パターンのどちらを選択するにしても、共通して大切なことは、自分で自分を成長させていく必要があるということだ。酒が飲めなかったし、人づきあいが苦手だったのが幸いし、給料や時間の大部分を本代と読書にあてた。

あれから27年経過した。つまり計画した年令をすでに過ぎたが、今だ道険し。だが、この27年をふり返ってみて、私に影響を与えた本を抜き出してみた。このリストを「武沢特選50冊」と題し、あなたのお役に立てばと思い、今日・明日の二回にわけて一挙にご紹介したい。

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1.『現代の経営(上・下)』ドラッカー(ダイヤモンド)
  ・経営に興味をもち、その全体像を理解するにはこれがベスト
2.『なぜか仕事がうまくいく人の習慣』ケリーグリーソン(PHP)
  ・私の仕事の進め方の根本はここから学んだつもり
3.『ジャックウェルチのGE革命』ノエル・ティシー(東洋経済)
  ・ひとりの男の格闘が大組織を変えた
4.『ビジョナリーカンパニー』ジェームズ・コリンズ(日経BP)
  ・たまらなく好きです
5.『ビジョナリーカンパニー2 飛躍の法則』 同上 
  ・この3年でベスト1の著書。これはビジネス書と言うより私にとって宗教書に近いほどの存在
6.『エスキモーに氷を売る』ジョン・スポールストラ(きこ書房)
  ・売れないものなんてないよ、と思ってしまうナイスな本
7.『野望と先見の社長学』佐藤誠一(日本経営合理化協会)
  ・正直に言います。私の経営数字の知識はほとんどこの一冊だけ
8.『最大効果の仕事術』ジェニファー・ホワイト(PHP)
  ・たくさん線を引いたなぁ
9.『価格の決定権を持つ経営』酒井光雄(日本経営合理化協会)
  会社や製品をブランド化する手順が見えてきます
10.『人生を変える80対20の法則』リチャード・コッチ(TBSブリタニカ
  ・時々これを読まないと、的はずれなことに時間を割いている自分がいます
11.『真実の瞬間』ヤン・カールソン(ダイヤモンド)
  ・顧客満足を考えるとき、避けて通れない一冊
12.『古代への情熱・・シュリーマン自伝』ハインリヒ・シュリーマン(岩波文庫) 
  ・子供のころに読んだ神話の遺跡が存在すると信じ、人生のすべてをトロヤ遺跡の発掘に捧げ、それを実現した男の物語。感動。
13.『意思決定12の心得』田坂広志(生産性出版)
  ・田坂さんの本、たくさん読んでますがこれが私のベスト
14.『超整理法』野口悠紀雄(中公新書)
  ・私のオフィスはこの方式を取り入れてます
15.『続・超整理法「時間編」』 同上
  ・時間をアナログでとらえる発想と技術がおもしろい
16.『コンサルタントの秘密』G・M・ワインバーグ(共立出版)
  ・この本、本当は内緒にしておきたかった。でも最近有名になってきたので紹介しちゃえ!
17.『プロフェッショナルの条件』ドラッカー(ダイヤモンド)
  ・知識労働者やそれを目指す人にかっこうの入門書・哲学書
18.『人を動かす』デールカーネギー(創元社)
  ・人間関係が苦手だった私を救ってくれた名著
19.『組織の盛衰』堺屋太一(PHP)
  ・このメルマガも、なんどこの本のお世話になっただろう
20.『世に棲む日々(一~四)』司馬遼太郎(文藝春秋)
  ・私がもっとも尊敬する吉田松陰先生がここによみがえる
21.『峠(上)(下)』司馬遼太郎(新潮社)
  ・サムライたる者、箸の上げ下げまで美学をもて。来年、越後長岡へ行くぞ!
22.『スターバックス成功物語』ハワード・シュルツ(日経BP)
  ・この本のせいで、どれだけのスターバックスファンができただろう。こんな本を経営者は書いてほしい。
23.『人間の魅力』ボブ・コンクリン(創元社)
  ・初めて組織のリーダーになったとき、むさぼり読んだ。
24.『思考スピードの経営』ビルゲイツ(日経経済新聞社)
  ・IT時代の経営像をものの見事に描いたゲイツの会心作。ビジョンを示すとはこういうことを指すのだろう。
25.『7つの習慣』スティーブン・R・コヴィー(キングベア出版)
  ・習慣改善に取り組もう。定期的に読み返したい名著。

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