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経営者として成長しよう

「武沢さん、煎じつめれば、社長の仕事って利益を出して会社を存続させてゆくことでしょう。今、それが出来ているってことは社長として及第点ってことになるのでしょ。」

「違います。それは最低限の役割を果たしているにすぎません。」


経営者のしごとはなにか。

それは、三つの普遍的役割とひとつの価値観を追求する使命をおびている。三つの普遍的役割とは、

1.経済合理性の追求
  人材資源や設備、資金、時間などがもっとも合理的に運用され、たえず合理性が改善されつづけているか

2.人間性の追求
  経営者や従業員、関連企業のひとびとすべてが、ビジネスでの成長をとおして、人間としてすばらしい人生がおくれるような配慮がなされているか

3.社会性の追求
  雇用の創出や、納税、業界活動や地域活動など、企業と社会との関係を改善しつづけているか

などである。

その三つに加えて、あなたの会社の経営理念や企業ポリシーも大切だ。永久に到達せぬ願いが入るかもしれない。たとえば次のようなものだ。

・顧客満足・・・縁のあったお客様に喜ばれ、満足以上の感動を提供できるような会社でありたい。
・技術的探求・・・冒険と挑戦で技術的困難に挑みつづけ、業界のパイオニア的存在でありたい。
・環境改善・・・地球規模での環境汚染を食いとめ、企業としてエコロジー問題に真正面から取り組みつづけたい。

など、これらはあなたの会社独自の価値観からきめられるものだ。


まずは、こうした役割や価値観をあなたのことばで成文化しよう。次に大切なことは、それを社内で共有しよう。とことん、掘りさげて皆で話しあってみよう。さらに大切なのは、指標をつくり、定期的にチェックしよう。

1.経済合理性の追求
2.人間性の追求
3.社会性の追求

の三つに加え、「顧客満足」などの経営理念が、今どのような数値であり、今後はどんな数値を目標にしているのかを決めよう。そして毎月目標と実績を照らし合わせて社内で話しあおう。

数字で議論するというと、どうしても利益の話ばかりに思われがちだが決してそうではない。企業活動のすべてにおいて、指標を設け、それにもとづいて数値チェックする経営が重要だ。そうしたマネジメントができる経営者をめざそう。