中国出張レポート
私にとって今回の訪中は6回目になります。観光を除けば、最近の2年間で5回訪れていることになります。しかもそれは、常州と上海に集中しています。ここまでくれば、もう「視察」という段階を終え、徐々に「出張」というレベルに到るべきでしょう。事実、今回のツアーはビジネスのために訪問し、その目的を果たした、といえる充実した内容でした。
まず幾つかの報告事項から。
1.9月の「中国国際中小企業商品博覧会」にブース出展することが最終決定しました。
このイベントは8回目になるもので、国主催の大イベントです。9/20~9/25の会期中、20万人程度の動員があり、その7割は中国国内の中小企業ビジネ スマンや経営者。A展示館からC展示館まで隣接する3会場があり、私は「コンサルティング・サービス」企業が出展するB展示館に出ます。6つのブー スを借りて「がんばれ社長!」、「太陽商事」、「eチャイナ」、「ニューズ・ツー・ユー」、「神原汽船」の5企業が共同出展します。
これを機会に「がんばれ社長!」メルマガを中国経営者やビジネスマンに広くアピールし、中国進出の足がかりとするつもりです。
太陽商事 http://www.jcdirect21.net/
ニューズ・ツー・ユー http://www.news2u.net/
神原汽船 http://www.kambara-kisen.co.jp/
2.上海の浦東地区に「がんばれ社長!」オフィスを開設します。
早ければ9月、遅くとも年内にも正式契約し、上海オフィスをオープンします。「がんばれ社長!」が中国へ出て何をするのか?というご質問が出そうで すが、それは向こうへ行ってから考えます。中国に出る必要が私にはあるような予感がしてならないからです。万一、その予感がはずれれば、撤退するだ けのことですから大したことはありません。準備と視察と研究に時間をかけ過ぎるよりは、拙速でも構わないので前へ進もうという判断です。ちなみに私 が借りるビジネスセンターのレンタルオフィスは素晴らしいビジネス環境にあります。とりわけ日本人には最高。近々皆さまにもご紹介します。
その他、情報、感想など。
1.常州市
常州市は、江蘇省南部・揚子江デルタ地帯に位置し、長い歴史を持つ都市として知られてきました。北は、楊子江に臨み、南は、太湖に面して上海と隣り 合わせ。総面積は473.75平方キロメートルで、人口380万人を有しています。上海からは約150キロ、高速道路を利用して3時間のとこです。
近年、常州経済が急速に発展し、投資環境が日増しに改善しています。また、海外との交流も急速に拡大し「中国の総合実力ランキング50都市」と中国投 資環境ランキング40都市」に入っています。今では、中国で最も発展の速い開放政策をとっている地域の一つとなりました。
http://cno.fc2web.com/changzhou/changzhou-index.htm
2.中国の変化
かつては、外国の大企業を誘致し、それにともなって中国国内に投資を引き出すことが唯一の目的と言ってよいほどでした。しかしそれだけの方法では限 界がある、と中国の要人も感じ始めているようです。
今回のお会いした常州市政府スタッフの周さんは、「お金も人材もノウハウもない外国(日本)企業が中国へ来ても、立派にビジネスになるようにサポー トすることが、これからの私たちの重要テーマ」と発言しておられました。
これは常州だけに限った話ではなく、広東省など他の地区でも同様の動きが始まっています。大企業だけでなく、中小零細企業が中国に活路を見いだす時 代が始まっているのです。
3.視察ツアー
「がんばれ社長!」読者の皆さまから、「中国視察ツアーを希望する」というメールを多数頂戴しています。9月の博覧会出展に同行したい、というご希望 もいただいていますが、今のところ皆さまとご一緒する中国ツアーの計画は白紙です。いずれやってみようという思いは持っています。
4.インキュベーション
常州市のインキュベーションセンターを訪問し、責任者の方や、そこでビジネスをしておられる若手中国人経営者とミーティングを行いました。
まず施設の利用環境は大変恵まれています。坪単価500円程度でオフィスが借りられる他、海外留学から帰国したばかりの若者に対しては、一定期間無料 でオフィスを提供しています。
ここを利用する企業の多くはIT関連ですが、中には特許事務所や機械部品卸しなどのオフィスもありました。開業後二年間は無税、利益が出始めてもそ こからの二年間は無税とするなど、税制面も含めて官民一体でビジネスを成功させ、国の経済力を高めようという一体感を感じてきました。
中国の発展を表現して「昭和30年、40年代の日本にそっくりだ」という人が多いのですが、私は、『坂の上の雲』の明治時代の日本に似ていると思いま す。沿海部の中国経済を見る限り、大変伸びやかな空気なのです。赤字でも税金を取ろうとする政府、何とか税金を免れようとする企業経営者とのいたち ごっこをする日本とは、大きく空気が異なっているのです。
5.上海の発展とバブル
私にとっては昨年10月以来、10ヶ月ぶりの上海でしたが、その発展ぶりには改めてビックリしました。高速道路が3車線から5車線に拡張するための工事 が始まり、浦東地区には見慣れぬビルが幾つか増え、マンションの造成工事が無数に行われています。
しかもいずれもが、建設途中ですでに満室状態となり、バブルっぽい雰囲気すらプンプン漂っています。
しかし、好景気・高成長がすなわちバブル、と決めつけるのは早計でしょう。金融経済や仮需要経済ではなく、実体経済がともなって発展しているわけで すから、バブルだとは思いません。但し、中国のマンションや株の値段が今後どうなるかは、私も門外漢です。
6.電力問題
夜景の名所・外灘(ワイタン)のライトアップが少し暗く地味になりました。つい最近まではライトアップも中止していたと聞きました。それほど上海の 電力は不足しています。次から次に建っていくビルやマンションの電力消費に供給が追いついていない状態です。
7.臨時・青島非凡会
青島で非凡会を開催します。9/23(火)を予定しており、現地の森栄工業(株)栄さんの企画で実現しました。
日本と中国の経営者を中心に15名程度で気軽な情報交換会を行います。やがて上海でも開催します。その時は、あなたもご参加下さい。
あなたはトップセールスマンです。あなたならどうしますか?
「見込客の多くは、商談の場においてあなたの話をどの程度真剣に聞いてくれていますか?契約に持ち込むには、相手が真剣に聞き、真面目に検討する状況を作っていく必要があります。」
私の友人、田中得夫氏が次回配信のメルマガでスーパーセールスマン、P・Jマイヤー氏の秘訣を紹介するそうです。
配信申込みは → http://www.sgp-jp.com/
「月刊トークス」 http://www.talksnet.co.jp/
今回の本も「月刊トークス」さんに選ばれて光栄です。「月刊トークス」は、編集長の岡田さん自らが毎月数十冊のビジネス新刊書を読まれ、その中から厳選された四冊だけをピックアップ。それを要約して一枚のCDにして毎月届けてくれるサービスです。私にとって大変重宝しています。編集長の岡田さんのご厚意で「がんばれ社長!読者です」と記載のある方で、年間契約された場合には、お好きなバックナンバーを1枚プレゼントして下さるそうです。最新9月号は次の4冊。
世界一の超極小部品をつくる樹研工業の技と哲学
『百万分の一の歯車! 』松浦元男(樹研工業社長)著
中経出版刊 1,400円
「会社」と「個人」のカネづくりについて経営者が手を打つべき具体策
『おカネの法則』
大竹愼一(ウォール街の辣腕ファンドマネージャー)著
日本経営合理化協会刊 9,800円
二代目のマネジメント
『脱カリスマの経営』 吉田忠裕(YKK社長)著
東洋経済新報社刊 1,500円
大人気のメルマガ「がんばれ社長!」発行人が「熱い経営」を語る
『朝10分 熱い経営実現シート』
武沢信行(がんばれ社長社長)著 明日香出版社発売 1,400円