未分類

がんばれタクシー

●「悪いけど・・、ヒルトンまでお願いします。」
「えっ?」
「ヒルトンホテルです。」
「伏見の? ちっ!」

タクシーに乗り込む前から手に握っていた千円札は、はなっから釣り銭を受け取るつもりがなかったもの。だが、この運転手の舌打ちで、釣り銭はおろか、領収書までしっかり受け取ってやろうと決意し、事実そうした。

●感動的なサービスをして下さる一部のタクシー運転手がいるのは認める。だが、これほど品質にばらつきがあるサービス業って他に見あたらないと思えるのがタクシー運転手なのだ。

●冒頭のヒルトンの出来事があってから、私は名古屋駅でタクシーに乗るときには必ず降車場で乗る。タクシー乗り場ではなく、他の乗客が降りる降車場でタクシーを探し、それに乗るのだ。すると「ヒルトンまでお願いします。」と言っても、元気な声で、「はい、ありがとうございます。」とかえってくる。

運転手にとって降車場でお客が拾えるなんて好都合に違いない。まわりをみてみたら、私以外にもそうした気遣いをしているお客が何人もいるではないか。

●タクシーの顧客満足度のほとんどは運転手の人間性で決まるはずだ。タクシー会社としては、誰もがもっている人間性の良い部分を最大化し、悪い部分を表面化させないような企業努力が必要となる。
あなたがタクシー会社の経営者であり、運転手とお客との関係をさらに良好なものにしたいと願っているとしよう。どんな手を打つだろうか?ちなみに私は次のような手を考えてみた。

1.ワンコインまたはツーコイン専用タクシーを作る。つまり短距離しか乗せないことを売り物にしたタクシーを走らせる。トラブル理由をなくすだけでなく、潜在顧客を開拓できるはず。

2.賃金制度を変える。今では、売上高に対する歩合制が主流だが、それが諸悪の根元。
今のままでは売上高至上主義がはびこるだけ。大切なのは、実車回数とする。つまり何人のお客を乗せたかを評価に入れることで、かえって短距離客を歓迎することにもなり、タクシー会社の評判を高めることにもなるはず。

3.料金に対する不安を解除してあげる。
ナビで目的地を入力したら、瞬時に最短経路とその料金がでるようにする。実際にいつもの料金メーターを倒して金額を表示しても良いが、ナビの金額とメーターの金額、いずれかの安い方を支払ってもらう。ついでに言えば、時速15キロ以下では決してメーターが上がらないようにし、降りる直前での料金アップという不愉快さを排除する。


●自動車を運転しない、と決めて間もなく10年。以来、毎日何回もタクシーに乗る人間として送る、「がんばれタクシー」のメッセージと受け取ってほしい。

●また、今日のメッセージはタクシー会社の話に限定したものではない。社員とお客との関係が今よりもっと良くなる方法を考えることが経営者の務めであり、そのためのアイデアは無数にあるということをお伝えしたいのだ。