仕事には二種類ある。楽しい仕事とつまらない仕事である。「セクシープロジェクト」と「退屈な日常業務」と呼んでもよい。それは、こちら側のかかわり方ひとつで同じ仕事でも一変してしまうものである。
最初はセクシーだったプロジェクトもマンネリに陥ると、すぐにつまらないルーティンワークになる。人間は正直に出来ているので、今の気持ちがストレートに寝起きにあらわれる。もし寝起きが悪い、朝の気分が晴れないというのなら今週末の一日を割いてオフィスを整理整頓しよう。そして、今抱えているプロジェクトや業務を書きだしてみるのだ。
そして、退屈な日常業務になっている仕事があれば、次のいずれかの決断をしよう。
・それをやめる
・一時中断する(凍結)
・誰かに任せる(それを喜んでやってくれる人に)
・やっぱりやる(そのかわり、やる以上はセクシープロジェクトに変える)
セクシープロジェクトの条件その1「言葉づかい」。
まず、あなたの言葉づかいをセクシーなものにしていこう。
多用する言葉は、パフォーマンス、情熱、実験、未来、創造、サプライズ、ワクワクする、挑戦、意欲、偉大、才能、冒険、果敢、デザイン、トライアル、テスト、開発、高付加価値、圧倒的、驚嘆、プロフェッショナル、大ヒット、一気呵成、スピード、旺盛、好奇心、遊び、遊び心、など。
その反対に排除したい言葉は、義務、常識、前例、過去、危険、リスク回避、安全、ご飯を食べる、退屈、手慣れた、ノルマ、最低限、凡庸、普通、責任、コツコツ、まじめに、信用第一、誠実に、とりあえず、他社もやってる、業界平均、無難、根回し、大人なんだから、など。
セクシープロジェクトの条件その2「斬新」
目標が斬新か、やり方が斬新か、メンバーが斬新か、オフィスが斬新か、機器が斬新か、ファッションが斬新か、とにかく何かが斬新であること。そして、そのプロジェクトの達成は、あなた自身が大きな喜びを感じられるものであること。誰かが喜ぶが、実は自分はあまり喜べないという目標ではいけない。
例として私が今抱えているセクシープロジェクトの一部をご紹介しよう。
1.『テンバガー・プロジェクト』
(成果10倍作戦)偉大ゾーンで勝負するため仕事の守備範囲を一極集中し、深掘りする。働く時間と移動距離を減らしながらパフォーマンスは10倍にする。その結果、二年後には今やっていることの半分は入れ替わっている。この『テンバガー・プロジェクト』のなかに、サブプロジェクトが複数ある。たとえば、『eラーニングプロジェクト』とか、『パブリシング・プロジェクト』(電子出版)、『スマホプロジェクト』など。
2.『デニーロプロジェクト』
ロバートデニーロのような男になる。そのためのフィジカルを鍛える。
3.『ゼン・プロジェクト』
座禅、瞑想を生活にとりいれて動じない精神を鍛える。
4.『マゼランファンド』(武沢ファンドの名称)の運用
今月○○○万円で始めた株式投資を 3年以内に 1億円にするプロジェクト
私の場合、メインプロジェクトとサブプロジェクトを合計すると 20以上になる。ヒントになる本がこちら。
★『セクシープロジェクトで差をつけろ』(トム・ピーターズ著、阪急コミュニケーションズ)
→ http://e-comon.co.jp/pv.php?lid=3596
今朝の日経新聞にこんな記事があった。
あの日立製作所が、社長以下ほぼ全社員で目標をガラス張りにするというのだ。進捗状況をお互いにオープンにすることで目標の達成率を高めようという狙いだろう。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD150SH_V10C13A5EA2000/?dg=1
これほどの巨大企業が中小企業のような挑戦をする点に注目したい。こうした挑戦も素晴らしいが、システムを導入しただけでは意味がない。やっていること自体をセクシープロジェクト化することも忘れてはならないのだ。