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起業件数の増加

2006年の会社法改正で最低資本金のルールが撤廃された。それ以前は株式会社をつくるのに最低 1000万円必要だったものが 1円の資本金でも株式会社が作れるようになったわけだ。

これによってどの程度会社が増えただろうか。政府発表の数字がここにある。最上段のデータがそれだ。
→ http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/List.do?lid=000001063756

このなかに各年度の法人設立件数がある。単位は件数。

・平成12年 21,505
・平成13年 17,507
・平成14年 15,622
・平成15年 18,396
・平成16年 20,146
・平成17年 23,338
・平成18年 76,570(法改正)
・平成19年 95,363
・平成20年 86,222
・平成21年 79,902

これをみると、法改正以後は会社の設立件数が 3~4倍に増えている。件数にして数万件の増加である。起業を促進するという意味では効果てきめんの法改正だったといえる。ただし、手放しでは喜べない面もある。会社の総数が変わっていないのだ。

各年度の会社総数。

・平成12年 1,005,566
・平成13年 1,048,831
・平成14年  993,875
・平成15年 1,122,612
・平成16年 1,042,722
・平成17年 1,038,682
・平成18年 1,302,211(法改正)
・平成19年 1,233,149
・平成20年 1,039,758
・平成21年  976,331
法改正のあった平成 18年だけは 3割も増えたが、徐々に減少し、もとの水準にもどってしまった。会社の数は法改正以前と変わっていないということは、設立された会社の大半が倒産もしくは廃業していくという厳しい現実がここにある。

資本金ルールがなくなったことは歓迎すべきだが、サバイバル対策の施策も必要なのではないだろうか。起業家は毎月の運営費を賄う収入がなければみるみる資金が減り、その結果、起業を断念してもとの勤め人に戻っていってしまう。

生き残れ!起業家。民間でも行政でも起業家をサポートするサービスを提供しているので、そうしたものをフルに使って起業時の不安定さを克服していこう。孤軍奮闘もけっこうだが、仲間をもつことも大切だ。先日の号外広告でご紹介したこうしたサービスもそのひとつだと思う。
→ http://e-comon.co.jp/pv.php?lid=3601