大阪最後の一等地といわれた「うめきた」。
大阪駅北地区の「うめきた」にこの 4月にオープンしたのが『グランフロント大阪』で、当初の予定を大幅に上回る集客だという。
私も開業 5日目に行ってみたが、立ち止まると危険なほど人が密集し、上りと下りの二方向に人の流れが出来ていた。渋谷のヒカリエや東京スカイツリーのオープン時もすごかったが、それに匹敵するか、それ以上に感じられる混雑ぶりだった。
★グランフロント大阪
→ http://www.grandfront-osaka.jp/
「がんばれ!社長」が開催している本気講座の大阪会場はこの施設から徒歩 1分のところにある。5月以降、私は毎回ここを通りぬけて会場入りしたが、買い物や飲食はしたことがなかった。
先週末に行われた本気講座の最終回。
打ち上げは『グランフロント大阪』のレストランで行われた。予約していただいたお店はワインが美味しいカジュアルフレンチだったが、その斜め向かいに風変わりな屋号のお店があった。
『近畿大学水産研究所』。レストランらしからぬ屋号である。
「なんですかね?」と受講者の方に聞いてみた。
「武沢先生、ご存知ありませんか。あれが有名なキンダイマグロを食べさせるお店ですよ」「キンダイマグロ?」ということは、従来のまぐろは「古代マグロ」というのだろうか?
「先生、近代マグロではなく、近大マグロです。NHK のプロジェクト X でも特集されたマグロで、不可能といわれたマグロの完全養殖に近畿大学が成功したのです」「へぇ~。知りませんでした。それが食べられるのですか」「ええ、そうです。本当は今日もそちらにしたかったのですが、とにかく大人気で、8月1日まで予約で一杯だそうです」
「近大マグロ」。
私が知らなかっただけで大阪では有名なようだ。いや、全国的にも有名なマグロなのだろう。ウィキペディアにはこうある。
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近大マグロとは、近畿大学水産研究所が 1970年から研究を開始し、2002年 6月に完全養殖に成功したマグロ。稚魚を天然から捕獲して養殖した「蓄養マグロ」と異なり、養殖施設で人工孵化した完全養殖マグロであり、これによりマグロ資源の減少を防ぐことが可能とされる。マグロの稚魚は皮膚が弱く刺激に過敏であり、光等の僅かな刺激でも水槽の壁で衝突死したり、底部への沈降死をする上に共食いをするため、研究当初は人工孵化した稚魚が大量死してしまい研究は難航したものの、研究を積み重ね対策を講じた結果、2002年 6月に完全養殖に成功するに至った。当初クロマグロは生き餌しか食べないとされていたが、研究の結果、2008年にはクロマグロ用の配合飼料も開発され、産業化が可能となった。近畿大学の関連会社である「アーマリン近大」を通じて、成魚が百貨店・飲食店等に販売されている。2013年 4月 26日、大阪駅北側の再開発地区・うめきた内:グランフロント大阪の北館「ナレッジキャピタル」6階に、近畿大学とアーマリン近大、およびサントリーグループと和歌山県との連携による養殖魚専門の料理店「近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所」が開店した。同店では、水産研究所が育てた「近大マグロ」などの養殖魚を中心とした魚料理をはじめ、水産研究所が所在する和歌山県の協力を得て、和歌山県産の食材にこだわった料理を提供している。店舗開発、運営等については飲食ビジネスに精通したサントリーグループがパートナーとなった。大学が研究の成果として自ら生産したものを、産官学が連携して専門料理店にて消費者に直接提供するケースは、日本の大学では初の試みとのことである。
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連日行列ができているそうだが、当日席も毎日 50席ほどあるらしく、早めに行けばチャンスがありそうだ。
この夏、「グランフロント大阪で近大マグロを食べる」という楽しみが出来た。
★近大マグロが食べられるお店「近畿大学水産研究所」(ぐるなび)
→ http://r.gnavi.co.jp/kad5613/