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二人の武沢信行

次の問いに「YES」「NO」でお答え頂きたい。

1.成功するためには、ハンサム・美人でなければならない
2.成功するには、身長が高いほどよい
3.成功は、学歴×コネ の値に正比例する
4.成功の尺度は、腕時計やスーツの値段で決まる
5.成功者とは、才能に恵まれた人たちのことだ

きっと多くの方が1~4については「NO」と答えられたに違いない。私も同じ意見だ。ところが5はどうだろう。半々の回答になるように思う。なぜなら、才能とは何か、ということをまだ定義していないからだ。
成功に才能は必要不可欠である。だが、その才能はいつ、誰に、どのように与えられるか、という点が問題なのだ。

友人・田中得夫さんが発行するメールマガジン「成功への道しるべ」2002/9/15号には、次のような逸話が紹介されている。引用させていただこう。

・・・
随分以前に、米国のタイムかニュースウィークに出ていた記事ですが、中南米のエクアドルかどこかの国でのことです。中風で完全に動けなくなった患者ばかりが入院している病室があって、そこに、ニシキヘビのような大蛇が入ってきたというのです。さて、動けない患者たちはどのように 反応したでしょうか。

1.動けないので大声を出して助けを求めた。
2.声をひそめて大蛇がどこかへ行ってしまうのをじっと待った。

そのいずれでもありません。
それでは記事になりません。何と、「全員ベッドから飛び降り、病室から逃げ出した」のです。

生命が危機に瀕するような異常な事に遭遇して、潜在能力の存在に気付くのですが、そうでないと、なかなか信じ切るところまでいきません。その大きな原因は、第2の力、即ち潜在能力は十分に存在するのですが、第1の力、即ち通常の能力を使い切って、まだ足りないということになって、はじめて引き出されてくるからです。
・・・

なるほど、田中さんが言うことに異存はない。私も、思い当たることがあるのだ。

あるときの私は、毎朝4時にバチッと目が醒め、日の出前に「がんばれ社長!」を書き始める。午前7時には書き終え、配信とサイト更新を済ます。家族が起きてくる頃、皆で朝食。シャワーを浴び、歩いて1時間かけてオフィスに出社。一日平均15,000歩をあるく。

そして、日中は12時間ほど精力的に働き、それでも体がなまっているときは、汗を流しにトレーニングジムに通う。時には、ランニングウエアに着替え、ザックを背負って帰宅することもある。家族団らん後、就寝前には、なにより楽しみな読書タイム。朝から晩まで、目標に意識が集中し、毎日に心地よい緊張感とあふれる充実感で、毎晩ぐっすり熟睡しているので疲れを知らない。

別のときの私は、昼近くに目覚め、タクシーで出社し、出社後はすぐにランチ。午後になるとしばらくネットサーフ。すると眠気が襲ってくるのでしばし、午睡。歩くのは、コンビニへ行く程度の距離だけで、平均3,000歩ほどしかあるかない。
午睡が終わると、メールチェックを済ませ、数時間かけてメルマガを発行。仕事が終わった気になる。やがて夕方になると、友人と酒を飲みにネオン街へ。たらふく食べて飲んで、帰宅は明け方になることも珍しくない。
朝も昼もあれだけ寝ているのに、まだ寝足りない。朝の4時起きなど、とんでもない。4時に眠ることすらある。そういえば最近、読書する時間など、新幹線に乗るとき以外は皆無である。

さて、この二人の武沢信行は、まぎれもなく同一人物だ。決して、そっくりさんではない。この差は、才能の違いではなく、意識と時間習慣が違うだけだ。だが、意識と時間習慣の違いは、決定的な「才能」格差を生み出す原因になっている。

再び、田中さんのコラムより。

・・・
このことは運動を本格的にやった人達なら皆、経験するところです。
例えば、マラソン等でも30Kmを過ぎて、もう限界という状況を、そこで諦めずに頑張り続けると、ある時、第2の力の扉が開き、急に楽に走れるようになるのです。

神様は人間が怠惰にならないように、第1の力も出しきらないのに第2の力という“ごほうび”は、決して与えてくださらないと、そう思っていたらいいですね。しかし、第2の力はいくらでも引き出されるわけですから、それを活用して、どんな夢も実現できるわけですから素晴らしいことです。
・・・

才能とは何か
それは、天与の才能に気づくことであり、それを使うことである。才能とは、第一の力(顕在的な能力)を出し切った人だけが開くことができる、「ハッチ」を開くことで、今までまったく気づいてもいなかった、無尽蔵に湧き出るパワー源のことである。それを潜在能力という。

第一の力は、どうしたら使い切ることができるか
目標や夢があり、紙に書いた行動計画があり、今日やるべきことに集中しているときだけが、第一の力を使い切れるときなのだ。

もう一度言う。二人の武沢信行を分けているものは、才能ではない。
意識と習慣である。だが、その違いは才能の違いとなって表れ、やがてそれは、結果の違い、人生の違いとなって表面化するのだ。

疲れている、スランプだとなげくあなた。
それは他でもない。第一の力を使い切っていない証拠であって、才能不足なんかじゃない。

謝謝!

「成功への道しるべ」 サクセスなにわ(株) 田中得夫社長
http://www.sgp-jp.com