「明日はもっと腫れが目立つようになりますよ」と昨日聞いていたが、今朝起きたらほんとうに顔面が腫れていた。手術した上あごからくちびるあたりの腫れがかなり広がっている様子で右目が半分ふさがっている。今日がピークだそうで明日からは引いていくそうだ。それより、昨日も今日も術後の痛みがまったくないのがありがたい。腫れと微熱しかないのでこうしてベッドの上で平然と原稿が書けている。
「院内を散歩しよう」「本を読もう」「小説を書こう」という意欲までは出てこない。一応、持参した雑誌 10冊にはすべて目を通したし、薄い本を一冊読んだが、どうもボンヤリしていて注意力が散漫だ。時々テレビをつけるがおもしろくないのですぐ消してしまう。
こんな時に役立つのは iTunes Store で、パソコンに映画をダウンロードしてぼんやり観ている。『ザ・マスター』、『カラスの親指』、『ナチュラルボーンキラーズ』、『サイドエフェクト』を観た。それにも飽きると売店でアイスクリームを買ってきて談話室でそれを食べる。
困っていることは食事だ。全粥食というのは、主食だけでなく副食も粥状（ペースト状）になっていて、食感・味ともに劣悪だ。売店で買ってきた味付けのりや缶詰めを粥に乗せてかきこんでいる。今朝、そのむねを医師に告げたら「おかずだけでも通常のものに戻してみましょう。栄養を取らないと治りませんからね」ということだった。
看護師がたくさんいて、皆さん献身的に仕事をされている。嫌な感じの人がひとりもいないのはありがたい。ただ担当が日替わりで交代するのはなぜだろうか。シフトの都合もあるとは思うが、機械的に担当が変わっていくことの狙いは何なのだろう。こちらとしては、一人か二人のメインがいてくれた方が気が楽なのだが。
