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経営戦略考

日刊メールマガジン『経営戦略考』が大ヒットしている。

日本経済新聞の記事から毎日一つピックアップし、それに対してコメント解説するメールマガジンだ。
これが本格的な内容で、“コンサルタントの視点”が学べると人気だ。

99年10月に創刊以来、通算650号に達し、読者の増加はとどまるところを知らない。つい先日4万人を突破した。

発行者は「森オフィスドットコム」の代表、森英樹さん。(42才)
http://www.mori-office.com

その森さんが名古屋に来られるというので、駅ビルでランチをご一緒した。
森さんはちょっと面白い経歴をもつ。

1959年東京生まれ。上智大学外国語学部で英語を学ぶ。
その語学を活かすためもあって、在学中にアメリカ本部の宗教「M」教の宣教活動を行う。

名古屋・伊勢・小松(石川)を半年サイクルで回り、その間は2DKのアパート暮らし。
しかもそのアパートは宣教仲間と4人で相部屋。
他の3人はすべてアメリカ人だ。
そこで一気に英語力が向上したという。

「M」教とは結局5年前の37才まで関係があった。バリバリのリーダーだっとも言う。

ところがある出来事がきっかけとなり、森さんは反・「M」教を決心。1996年に個人サイトで反「M」教活動を展開した。しかもそのときすでにメールマガジンを2紙発行している。
5年前の96年という年は、インターネットの黎明期であり、比較的早くネットに参入していることになる。

M教を破門になった森さんは、1989年(29才)から勤務していた経営コンサルタント業に専念することを決意。独学と実体験で学んできたコンサルティングノウハウを活かして、1999年に『経営戦略考』の発行を開始する。

『経営戦略考』を始めたきっかけは、「こんなメルマガ読んでみたい」と自分で思えるような内容のマガジンを発行し、自分の勉強にもしよう」と思ったそうだ。
「せめて半年で2000人くらい集まればいいなぁ」という思いとは裏腹に、1週間で2000人を突破。
一年で2万人、二年で4万人と、ビッグマガジンに成長した。

「書くことが好きなんでしょうね。毎日の発行を苦痛に感じたことや、やめようか、などと思ったことは一度もありません。また、メルマガでありがちな、“おちゃらけ”はしないで来ました。私の硬派な文章だけを読まれた方は、『真面目で固い人間』と思っておられるでしょう。でも、実際お会いした方は、“意外に若いね”“思ってたより楽しい人”などと言われます。」

『経営戦略考』を発行して何が一番大きく変わったのだろうか。そのあたりを質問してみた。

「一番大きな変化は人脈がものすごく広がったことですね。いろんな人と知り合い、その出会いからチャンスや可能性も広がりました。」

「がんばれ社長!」の場合で3時間かかっている作成時間。森さんの場合はどうなのだろうか?

「時間給に換算してみると面白いのですが、仮に月間広告収入が30万円あるとします。日に1万円ですから、2時間までは投入して良いということになります。時間給5,000円になるわけですから。今のところ、2時間で出来れば早い方で、3~4時間かかることもあります。」

なるほど時間給換算という手があったか。

「今のメルマガは過当競争の時代、淘汰の時代を迎えたように思います。我々のころは創刊すればすぐに2000人くらいの読者は集まったのですが、今は数百人がやっと、というマガジンが少なくないようです。」

メルマガも「総合店」から「専門店」の時代を迎えているのだろう。

そんな森さんが購読するメルマガは100誌にのぼるそうだ。
その中でもお気に入りは・・・

<続く・・・明日は森さんの今後の事業展開を語っていただく>

「森オフィスドットコム」 http://www.mori-office.com/