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紫式部が日記で激しくディスっていた相手とは

●「平安の世に舞い降りた「宇宙人」紫式部が鮮やかに描く男女の愛欲と孤独。野心と諦観。張り巡らされた伏線の糸。当時の貴族たちを夢中にさせた極上華麗な大河小説が阿刀田マジックでみごと現代によみがえる。」

これが『源氏物語を知っていますか』(阿刀田高 著)の裏帯だ。
表帯にはこうある。

「あなたの代わりに五十四帖読みました。ユーモアとエロス溢れる軽妙な語り口でストーリーが、登場人物の心情が、すとんと心に落ちてくる。“わかる” 喜びに満ちたご存知、古典講談シリーズの最高傑作。」

●紫式部の『源氏物語』は1000年前、平安時代に書かれた本だ

それを後の一流作家が次々に訳してきた。与謝野晶子、谷崎潤一郎、円地文子、田辺聖子、瀬戸内寂聴、林望、角田光代・・・。
発行部数の多さが人気を物語っている。田辺聖子訳(250万部)、瀬戸内寂聴訳(220万部)など、100万部超えがゴロゴロしているのだ。
翻訳もすごい。最初の英語からはじまってフランス、ドイツ、イタリア、スペイン、オランダ、ロシア、中国、朝鮮、・・・とほぼ世界中の人が読むことができる。

●2024年のNHK『光る君へ』では吉高由里子が主人公の紫式部を演じる。
下級貴族の家柄ながら宮中において勤めをはじめた紫式部。その宮中で見聞きした様子を物語にしたのが『源氏物語』。果たして、どんなドラマになるのか。私は予備知識なしで観ようと思っている。

●てっとり早く世界観を予習しておくならAmazonプライムで過去の映画をレンタル視聴しておこう。

★源氏物語 千年の謎(2011、生田斗真, 中谷美紀, 窪塚洋介)
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★千年の恋 ひかる源氏物語(2001)
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●Wikipediaによれば、紫式部は日記でライバルのことを激しくディスっていたらしい。その相手が7歳年長の清少納言で、彼女が『枕草子』を大ヒットさせたことに対して、次のように書いている。

「得意げに真名(漢字)を書き散らしているが、よく見ると間違いも多いし大した事はない」

「こんな人の行く末にいいことがあるだろうか(いや、ない)」

いずれも『紫日記』より。

●内に秘めた激しいライバル心と嫉妬心。そのあたりもNHK大河で垣間見ることができるのだろうか? 興味は尽きない。

★『光る君へ』(NHK)
 → https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/tag/index.html?i=34216