その他

「名言かるた」「経営かるた」の社内活用

「名言かるた」「経営かるた」の社内活用

●子どものころ近所のともだちの家にテレビが入った。プロレスや大相撲の中継をみたくて、よく遊びにいった。相撲のときは二週間毎日行くことになる。子ども心にうらやましくなり「うちにもテレビがほしい」とおもいきって母に言ってみた。

すると、「よそはよそ、うちはうち」と返ってきた。

●予想していたとはいえ、こうした慣用句には相手につべこべ言わせない力がある。
「ひと(他人)はひと、じぶんはじぶん」というのも耳にタコができるほど聞かされた。

●ほかには、「ほんを読むのはかしこい子」とか「いまの苦労であしたを楽に」といったまるで文科省の標語のような言葉もよく聞いた
母の特技だと思っていたら、母も父親から毎日のようにそれらを聞かされて育ったのだそうだ。

●昔はこうして家庭単位で信条や家訓のようなものを伝承していったわけだが、最近はこうしたものが希薄になりつつあるように思う。

●「いろはかるた」も昔は地方ごとに異なっていた。たとえば「い」の場合、
関東だと「犬も歩けば棒にあたる」が正解だ。しかし関西にいくと「一寸先は闇」となる。
あなたのお住まいの場所で「い」といえば何が正解かご確認いただきたい。

●「ほ」は関東にいくと「骨折り損のくたびれ儲け」だが、
関西では「仏の顔も三度」となる。また、関西でも大阪と京都では違いがあるという。
関東で「ち」といえば「塵も積もれば山となる」だが、
関西にいくと「地獄の沙汰も金次第」となるのだそうだ。
本当にそれが子ども用のかるたなのだろうか?

●武沢家の場合の「よそはよそ、うちはうち」、「ひと(他人)はひと、じぶんはじぶん」もある意味、オリジナルかるたのようなものだ。
短くて韻をふんだ表現にすることで覚えやすくなる。くり返すことで、無意識のうちにそらんじてしまい、潜在意識の奥深くに浸透する。

●この「いろはかるた」のメカニズムをビジネスや会社経営に活かそうではないか、という思いで私はこのGWの大半を費やして「かるた」開発に取り組んだ。

●かるたは現在のところ二種類あって、ひとつは「名言かるた」。
著名人の名言を「いろはかるた」にしたものだ。
もうひとつは「経営かるた」。会社のなかで共有したいビジネス上の教訓や知恵を「いろはかるた」にした。
ほかにも「一流ジョークかるた」「大失敗かるた」などがスタンバイしている。

●サンマーク出版には社内かるたが存在しており、それが同社の企業文化形成に役立っているという話を植木社長(当時)ご本人からお聞きしたことがある。

「ゆ」・・・有名人 はじめはみんな 無名人
「も」・・・もりだくさんは売れない
「よ」・・・夜明け前にタイトル案がやってくる
「や」・・・柳の下に金魚を放て

同社の先人たちの知恵や教訓を「かるた」にした。すばらしいアイデアだと思い、思わず膝を打った。植木社長からそれをお聞きして早四年経つ。
私もかるた作りに挑戦したいと思いつつも意外に時間がかかり難航していたがこの連休に一気にすすめることができた。

●かるたの魅力は「コトバがもつ力」+「絵力」だと思う。私たちは耳だけでなく目からもメッセージを吸収しているのだ。したがってデザインにもこだわりをもったかるたに仕上げた。

●ただ難点がある。それはコストだ。
小ロットなので制作費がかなり高くなる。市販の「いろはかるた」だと量産できるので一箱千円から二千円程度で売られている。それが相場になっているわけだが、「月光仮面いろはかるた」などの例外もある。プレミアものなのだろうか、一箱10万円を超えていた。

●今回開発した「名言かるた」や「経営かるた」はいろんな製造業者を調べたが、どうがんばっても一個あたり数千円という値段になってしまう。
したがって個人が買って楽しむというよりは、学習教材や研修ツールとして企業用途がメインになりそうに思う。
それであれば、かえって「なんて安いの」と思えてくるはずだ。

●なにはともあれ、最初はかるたそのものではなく、かるた用につくった原稿を「Kindle本」にしてデザイン付きで出版することにした。
いま仕上げ段階に来ており、今週中の発売を目ざしている。かるたの方はもうすこしリサーチをつづけ、月内発売にこぎつけたいと考えている。

「がんばれ社長の名言かるた」はこんな内容だ。

「あ」・・・遊ばん芸人は華がのうなる(藤山寛美の母の教訓)
「い」・・・いい写真は鬼が手伝う(写真家:土門拳)
「う」・・・売上を追うのは楽だが・・・
・・・etc.

といった具合で「あ」から「わ」まで44種のカードがある。
それぞれに名言の主のオリジナル似顔絵と武沢の解説を添えた。かるたのようにくり返し読んでいただける本になればと願っている。

続報をお待ち願いたい。

―PR――――――――――――――――――――――――――――――――
実話ベース社長小説 ■武澤信行 Kindle電子書籍シリーズを読む
(Kindle Unlimited 会員【無料】)
――――――――――――――――――――――――――――――――――