A氏の言い訳グセ
●結果がすべてのプロ野球選手のなかにも言い訳グセが直らない人
いるようだ。エラーを他人のせいにしたりグランドや風のせいにす
三振を審判や相手捕手のせいにしたり、時には観客のせいにする。
大抵の場合、周囲の選手も黙ってそれをきいている。
●若手選手なら「言い訳するな!」と先輩やコーチが叱ってくれる
中堅以上になると誰も叱らない。その結果、言い訳の多い選手ほど
習する機会を失い、成長しなくなる。
●野球解説者の宮本慎也氏は、プロ野球選手になった最初の年に、
村克也監督から「言い訳は進歩の敵」と教えられた。
奇しくもそれは、宮本氏が大学生のときに野球部監督から言われた
とと同じだった。大学1年のとき練習中の態度が原因で反省文を書
れたことがあったが、その反省文が言い訳めいていたのだ。
●監督に呼び出され、「言い訳がうまくいって責任を逃れることが
きたら、またお前は同じことをするだろう。言い訳グセをやめろ」
お灸をすえられたというのだ。
「絶対言い訳しない」という姿勢がのちのプロフェッショナル・宮
慎也選手を育てた。
●A氏という若い男性がいる。好青年なのだが言い訳がおおい。
私との一対一のZoomミーティングや、数人で行うZoom会議
遅刻する。遅刻自体も問題なのだが、毎回言い訳するのが気に入ら
い。
・すいません、道路工事に引っかかっちゃって
・すいません、前の会議が押してしまいました
・すいません、パソコンの不具合で再起動してました
・すいません、長電話するお客さんがいて
・すいません、Wi-Fiが調子わるくて
●最初は「へぇ」「大変だね」などと相づちをうっていたが、最近
すぐにウソとわかる言い訳をしてしまった。
彼はこう言ったのだ。
「いやー、5分以上前からZoomでスタンバイしていたんですが
もいらっしゃらないので確認したら、がんばれ社長さんの別のセミ
ールームに入ってました」と頭をかくA氏。
●ほかの参加者のひとりが「あ~、それ僕もやらかした事がありま
と同調していたが、私はこっそり受信トレイを確認していた。
Zoomの主催者には「○○さんがログインしています」というメ
届くことをA氏は知らないのだろうか。A氏のログインメールは届
いなかった。
●人が言い訳をする理由は二つある。
1.自分自身を守るため
2.相手を軽視していたのではなく、尊重していることを伝えるた
だが、同じ人から複数回言い訳を聞かされた方は「またか」と思い
言い訳を信用しなくなる。
「過(あやま)ちを改(あらた)めざる、これを過(あやま)ちと
う」と論語にあるが、言い訳は改める機会を奪う。
そればかりか、言い訳という新たな過ちで上塗りすることになる。
●「遅れてしまいました。申し訳ありません」といさぎよく詫びれ
次回は遅れないようにしようという覚悟ができる。
おそらくA氏はこのメルマガを読んでいるはずだ。来週、彼とのミ
ィングがあるが、まずこの話題をすることになりそうだ。
そこでも言い訳が出なければ良いのだが・・・。
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