パソコントラブル顛末記

パソコンなどの電子機器は時々原因不明の故障をおこす。
昨日まで何の問題もなくネットに繋がっていたのに、突然、ネット回線が数分おきに途切れるようになった。
月曜日に90分のZoomセミナーを開始するも、最初の30分間で8回切れたので参加者にお詫びして延期してもらった。

さっそくApple Storeに持ちこんで点検してもらったところ、Mac本体はどこも悪くないと言われた。
しかもApple Storeの店内では一度も回線が切れない。
「おっかしいな。さっきまで切れまくっていたのに」と苦笑するしかなかった。

ふたたび持ち帰ってネットにつなぐとすぐに切れる。
Wi-Fi、有線LAN、モバイルWi-Fi、iPhoneのテザリング、何につないでも切れる。
「Wi-Fiのファームウエアを更新するように」とAppleで言われたが、そういう問題ではなさそうだ。
Macの横に置いたiPadは正常に繋がっているからだ。

１．Macの本体（正常）
２．Wi-Fi（正常）
３．それでも自宅でネットにつなぐと切れる。それでいてApple Storeでは切れない。

この怪奇現象をあなたならどう謎解きをするだろうか。
Apple Storeの店員いわく「何かの都合でシステムが書き換えられた可能性もあります。
最近何かソフトを追加されたりしませんでした？」
「いえ、特にありません」
「だったら、最終手段ですがパソコン自体の初期化もひとつの手です」

私は初期化を決断した。
まずMacのデータをバックアップする必要がある。
「Time Machine」（タイムマシン）というバックアップシステムがあるが、実は今のMacを買って1年半、まだ一度もバックアップしていない。
初期化する前にバックアップを取ったところ、初回なので10時間かかってしまった。
10時から20時まで、ほぼ一日バックアップに費やした。

結果的にはその10時間で妙案を思いついた。
怪奇現象に対する解決策をスタッフが考えてくれたのだ。
彼はこう進言してくれた。
「社長、Apple Storeと同じ環境で繋いでみたら。すべてのケーブルとデバイスを外して」

電源ケーブルを外し、USBハブ（有線LANにつなぐため）を外し、内蔵バッテリーだけでMacを動かしWi-Fiに繋いでみた。

するとどうだろう。
10分、20分、30分、切れない。

どうやら犯人は私が使っていたUSBハブのようだ。
そういえばこのハブはつい最近オフィスに余っていたものを使いはじめたばかりだった。

あらゆる接続を試してみた結果の最終結論。
私が所有していたあるメーカーのUSBハブに有線LANを接続し、それをMac本体につなぐと、あらゆる回線が遮断されるという事実。
実に不思議な現象だが、何かの相性なのだろう。

この週末に新しくANKER製のUSBハブを購入した。
それに有線LANを接続しているが今度はまったく問題ない。
まだ一日しか経っていないが今度は大丈夫そうだ。

ネットもパソコンも問題ないのに外付けとの相性次第では通信不具合が起きることもある。
これも新たな経験知になった。