実話ベース物語

天才が世に出る確率

■新発売!『会社四季報2022年春号最新4K企業&富裕層レポート』

<第一部:4K企業レポート主な内容>

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    トリケミカル研究所、メドピア、ストライク
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<第二部:富裕層レポート主な内容>

  • 日本の富裕層、アメリカの富裕層、人口比でどちらが多い?
  • 収入よりも大切なのは貯蓄率と運用率
  • 収入/資産コンバージョンという考え方で資産をチェック
  • ゼロからスタートして10年で富裕層入りする貯株投資プログラ
  • 解説:あなたの「富裕層化計画」Excelファイル
  • 一代で無理なら親子、親子孫の二代、三代のファミリーファンド
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★『会社四季報2022年春号最新4K企業&富裕層レポート』

天才が世に出る確率

「ガリレオって知ってるよね、科学者の」と私。
「ええ、福山の当たり役になりましたからね」と知人。
「いや、僕が言いたいのはイタリアの科学者で地動説を唱えた人のことだよ」
「ああ、彼のことならガリレイって言ってくださいよ。ガリレオは福山なんだから。まぎらわしい」

最近ではガリレオといえば福山雅治のようだが、今日はガリレオ・ガリレイの話題。

「それでも地球は動いている」(ガリレオ)

1633年の宗教裁判で自分が絶対に正しいと信じている地動説が実は間違いであったと認める書類に震える手でサインをしなければならなかった彼。
心のなかでは「地球が動いている」と確信しているにも関わらず。
その悔しさはいかばかりだろう。
入獄だけは免れたものの終身刑を言い渡され、失意と極貧のうちに死んでいった。

ガリレオ裁判の30年前、ローマの学者ブルーノも宗教裁判にかけられている。
彼も地動説を唱え、カソリックを批判した。
この裁判によってブルーノは八年間も牢屋に入れられたあげく、最後は火あぶりの刑に処されている。

科学と宗教は敵対的な関係を続けてきたが、絶対視されていたキリスト教でも科学の進歩を止められない。
望遠鏡など、天体観測の技術が向上し、理論を証明できるようになったからだ。

ガリレオ裁判から350年後の1992年、ヨハネ・パウロ2世は謝罪した。
ガリレオに対する宗教裁判が誤りだったことを公式に認めたわけだ
その年、ローマ教皇庁によって宗教裁判の調査委員会が設立され、ガリレオを異端とする判決は取り消された。
それどころか2009年には、ガリレオの科学的業績を称えるミサが初めて行われた。
科学と宗教との和解の瞬間でもあった。

だがその後も人間は天才の出現に手を焼いてきた。
1万人に1人いるといわれる天才は、日本国内には1万人以上いることになる。
各都道府県に212人いることになるが、そんなにいるのだろうか。

シュリニヴァーサ・ラマヌジャンという数学の天才がいた。
1887年生まれのインド人で、ガリレオより300年後の人だ。
英国ケンブリッジ大学にある日届いた手紙には、便せん9枚にわたって数論、無限級数、連分数、広義積分に関する120通りの数式のほかに、さまざまな数学的アイデアが綴られていた。

「ここに何か価値があると思っていただけましたら、貧しい私としてはこの理論を出版していただきたく・・・」
差出人はラマヌジャンだった。

こうして数学史上まれにみる物語が始まる。
そのあたりは『奇蹟がくれた数式』という映画になっているのでご覧あれ。

★奇蹟がくれた数式(Hulu)

理論を証明するのが困難だったガリレオの時代。
自分の実力をアピールする手段がなかったラマヌジャンの時代。
ガリレオは日本の江戸時代だし、ラマヌジャンは日本の明治から大正にかけての時代。

今は世界人口の約77億のうち約51億がモバイルユーザーで、約44億人がインターネットにつながっている。
近い将来、AmazonやTeslaなどの衛星通信によって世界中がネットでつながるだろう。
そうなると1万人の1人として77万人の天才が世界に出現する。
すでに44万人の天才の一部は出現済みだろうが、33万の天才は埋もれたままだ。

昨日はプロ野球界で一人の天才の出現をみたが、今後次々と天才があらわれるはずだ。
そう思うと興奮して夜も眠れないわけだが、自分もひょっとしたら77万人の一人かもしれないと思うと、ますます眠れなくなる。