実話ベース物語

宅配ボックスに納品するの?

「申し訳ないのですが、宅配業者を変更してくれませんか」と私
Amazonジャパンに苦情の電話をするのはこれが二度目である
一度目は2016年で、Kindle端末の不調があったとき。
すぐに新品交換してくれて感動した。
二度目の今回は宅配業者についてだ。

Amazonで特定の飲料を買うと、在宅にもかかわらず宅配ボックスに納品されることが続いたのだ。
インターフォンすら鳴らさずに宅配ボックスに納品され、通知メールでそれを知ることになる。
自分で取りに行くことになるのだが、飲料のように重い物だとなかなか大変だ。

私
「Amazonさんは在宅中でも宅配ボックスに納品させるの?私はそういうのを希望していないのですが」

最後まで私の話を聞き終えたカスタマーセンターのTさん(女性)はまず詫びてくれた。
今回の納品事案についてはコンピュータですでにTさんは把握している様子。
宅配業者の情報も分かっているし納品したドライバーのID番号も分かっているのだろう。

Tさん
Tさん
「武沢様、本当に申し訳ありませんでした。ご在宅中にもかかわらず勝手に宅配ボックスに納品することはAmazonジャパンとしても認めておりません。今回の武沢様の苦情はすみやかに納入業者に伝えます。二度と同じことが起こらないようにいたします。今回は大変申し訳ございませんでした」

納得のゆく受け答えをしてくれたTさんに感謝しつつも、まだ不安が消えない私は釘を刺した。

私
「Tさんの言葉を信じます。ただ、この業者はこれが初めてじゃありません。故意にやっている可能性もあるので、今度同じことがあったときは業者を変更してください」

業者変更のことまではTさんとしても約束できないのだろう。
女は一瞬返答に詰まったが、こう答えた。
ある意味、満点と言える。

Tさん
Tさん
「今回の武沢様のケースと武沢様のメッセージは配送センター全体を管理しているチームに必ずお伝えいたします。それとは別に私からご提案があるのですが、武沢様の住所に関する注意事項に特別のメモを残させていただいてもよろしいでしょうか?」

私
「特別なメモ?」

Tさん
Tさん
「はい。必ずインターホンを鳴らして、ご在宅を確認の上、手渡ししますようお願いいたします。ご不在時のみ宅配ボックスへの納品をお願いします、というメモです。これは当然のことなのですが、改めて特記事項に書くことで担当者レベルまで徹底するはずです」

私
「はい、それでお願いします」

Tさんはプロフェッショナルな仕事をしてくれた。
お客のなかには宅配ボックスへの納品を希望する人もいるだろうし、私のように直接玄関先で受け取りたい人もいるだろう。
人によってニーズが違うので宅配の仕事も大変だと思う。
あとは今回の宅配業者がプロフェッショナルに対応してくれるかどうかを確認するだけだ。

電話を切って数分後、Tさんからメールが届いた。
今回のやりとりの内容がそこに整理されていた。
さらにはカスタマーセンターから対応の満足度を評価するアンケートも届いたので★五つと感謝のメッセージを添えて返信した。

Amazonにはリーダーシッププリンシプルがある。
16箇条あるプリンシプルの内容は今月のメルマガでご紹介したばかりだが、社員全員がAmazonを代表するリーダーとして仕事をしている事がTさんの対応で確認できた。