株式投資,投資

ウエスト・サイド・ストーリーを観て

●話題の映画『ウエスト・サイド・ストーリー』を観てきた。
1961年の映画『ウエスト・サイド物語』をスピルバーグ監督がリメイクしたことでどう変わるのか。
そもそも前作を観ておらず、ストーリーも知らない私にとっては予告編でもあまりピンと来なかった今作は観ないつもりだった。

●だがスピルバーグが作るミュージカルってどんな雰囲気なのか気になって前夜にオンラインでチケット入手した。
日曜日の午前10時、映画館は老若男女、幅広い客層でほぼ満席だ
映画の序盤はキャストの顔見せもあってあまり物語が動かない。
と踊りの場面はなかなか見どころがあるが、それが続くと食べ過ぎた朝食のせいで眠くなる。

●睡魔がおそってきたので腕時計を確認したら50分しか経っていない。
「まずい、まだ2時間もある。これは自分には向いてない映画かな」と思いながら眠気と格闘していた。
だがある時点から物語が一気に動き出した。そこから先は止まらない。
後半の決闘シーン以降はエンドロールまでハラハラドキドキの展開がつづいた。
「うそ、こうなるの」「え、マジで!」と驚きの連続に気づいたら眠気など完全にどこかに行ってしまっていた。

●舞台は1950年代のニューヨーク。
スラム街での不良少年グループの抗争が描かれたミュージカル作品だ。男性くさい抗争映画に花を添えているのが「ロミオとジュリエット」をモチーフにした禁断の恋。
抗争と恋愛が互いに交錯し、様々な軋轢が生まれることでシンプルな物語に複雑さが加わっていく。

●抗争の舞台はセントラルパークの西側であることウエストサイドと名付けられた。
彼らの抗争場所は現在のリンカーンセンターがある場所で、冒頭シーンの工事現場にもリンカーンセンターの完成予想図の看板がある。
このあたりの演出は『バック・トゥ・ザ・フューチャー』的でおもわずニヤリとしてしまう。

●主要キャストのほぼ全員が新人でフレッシュさも出ていた。
「ロミオとジュリエット」(シェイクスピア)のジュリエットにあたる女性・マリア(Maria)を演じたのがレイチェル・ゼグラーという20歳の新人。
3万人が応募したオーディションで見事にこの役を射止めたが、俳優・歌手をしながらYouTuberとしても活動しているという変わり種。

●内容もさることながら私がこの映画で注目したのは当時のニューヨークの街並みや地下鉄。
50年代といえばマクドナルドやケンタッキーフライドチキンが創業したころだが、ニューヨークには来ていないのか映画には描かれていない。
1800年代に創業したペプシやコカコーラの看板は何度も目に入った。

●そうした看板をみるとおもわず投資のことが頭をよぎる。
私もその当時に生まれているが、このときのNYダウは200ドル程度。
現在は35,000ドルなので株価は175倍になった。
もし生まれたときに100万円分のアメリカ株を買って、ずっと持っていたら今1億7,500万円になっている。
大卒の初任給が当時の4,200円から現在の22万円まで52倍になっているし、ラーメンが20円から700円まで35倍になった。
インフレは続いたが、株式投資がいかに有効であったかを物語る数字だ。

そのようなことも脳裏のどこかで考えながらこの作品を満喫した。