床屋の大将と懲りない社長
●話題になっているので『あなたの番です 劇場版』を観てきた。
公開直後なのでネタバレになるようなことは書かないし、感想を言
●「誰でも一度や二度は人を殺したくなるときがあるでしょ」とい
●私は冗談でも「殺す」という単語が口から出たことがないが、こ
そもそも現実の世の中で他人を殺したいと思ったことがある人って
せいぜい100人に一人か二人程度ではなかろうか。
そう思いなが
●それによれば「ネット利用中、誰かを殺したいと思ったことがあ
そんなにいるの?唖然とするしか
『あなたの番です』がそういう人たちにウケているとしたら「楽し
★小中学生の39%が「誰かを殺したい」
→ https://www.itmedia.co.jp/news
●短気は損気というが、以下は実際にあった話。
まるで作り話みた
細部の表現や情景描写だ
●ある街に菓子問屋の社長がいた。
自社ビルを保有し、その隣の空
ところが一部の利用者が駐車する際、自社ビル玄関前で方向転換す
玄関ギリギリまで車を寄せるので危ないし、社長も社員も気になる
そこで一部の “常習犯” の車種とナンバーを覚え、社長がそのつど直接注意するようにした。
●だが方向転換者は一向に減らない。
そこで玄関前に進入禁止の三
「どうだ。これなら方向転換できないだろう」と社長は自分の知恵
しかし故意か過失かはわからないが平気でコーンを踏み倒しながら
こうなるといたちごっこだ。
●今度はコーンを二倍の大きさのものにし、一つでなく二つ置いた
しかも絶対踏み倒されないようにホームセンターで重石を買ってき
さすがにそれで方向転換者はいなくなった
●「こういうのが知恵というもんだよ」と社長は社員に自慢したが
社員の不安は一週間もしないうちに現実のものとなった。
●50歳の男性が朝7時ごろ、その道を自転車で通りかかった。
最
ましてコーンが大きくなり、そこに重石が乗っていることな
●運の悪いことに道の反対側に新しい飲食店が近日開店の看板をだ
自転車の男性はかなりのスピードでコーンにぶつかり、自転車もろ
●ドサッ!
「う~ッ」
動けない。
男性は何が起きたのか分からなかった。
幸いヘルメット
通勤客が増え始めている時間帯だったので男性は周囲を気づかいな
最初は痺れて感覚がなかった右手だが、やがて肩のあ
●その50歳の男性は、私の行きつけの床屋の大将だ。
大将はしば
当日の予約客全員に電話でキャンセルし、近所の総合病院に向かっ
鎖骨を複雑骨折しており、プレートを挿入する緊急手術を受けるこ
●手術後、「二ヶ月安静」と医師から命じられたが床屋を二ヶ月も
一ヶ月分の予約客すべてに電話しキャンセル
無論、電話は私のところにも入った。
そして大将は意を決した。
右手を吊しながらタクシーに乗り、コー
事実は小説より奇なりというが、その社長
<明日につづく>