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岩田聡の経営改革、業界改革

岩田聡の経営改革、業界改革

●今私はスタッフとの輪読図書として横井軍平氏の本を読んでいる
任天堂の黎明期に忽然と現れた人材で、すでに故人となられた方だ
この人がいなければ今日の任天堂がなかった可能性があるし、ゲーム業界がまったく違ったものになっていたのではないかと思う。

●もちろん当時の山内溥(やまうちひろし)社長が横井の才能を見抜き、思う存分に仕事をさせた手腕も見逃せない。
そういう点においては、いかなるビジネスも人と人の出会いによって事業が生まれ、会社がつくられていく。

●山内社長は才能ある若者を見抜くことに長けていた。
世襲制だった同社の社長の座を譲った相手は、当時まだ42歳の岩田聡氏。
(1959 – 2015)。氏は任天堂の苦境を救い、ゲーム業界に革命を起こした人としてゲームファンの多くが知っている。
ファンでない方にとっては「誰?」という感じだろうが、こちらの動画をご覧になると、氏の足跡がわかる。
30分動画だが、少し早めの速度でご覧になるといいだろう。

★【解説】任天堂の元社長「岩田聡」が起こした革命を振り返る

●実は私も岩田社長のことは名前をうっすら覚えている程度で詳しくは知らなかった。
だが改めてYouTube動画をみて、こういう革新的な人材がいる業界は救われるな、と思う。
開発競争が進むとゲームは著しく進化する。
すると、ゲームはいつしかスペックやリアリティを競いあうようになり、真のゲーマーだけが熱中するマニアックな遊びになる。

●その結果、開発競争はエスカレートするが、それに反比例するかのようにゲームが売れなくなっていく。
そしてゲームファンが離れていく。
岩田社長が任天堂社長に就任した当時のゲーム業界がまさしくそんな状況だった。

●余談ながら、パチンコ業界に岩田氏のような人がいたらまったく違う展開になっていたのではないか。
大衆娯楽のひとつだったパチンコがいつしか一部のコアなファンだけが夢中になれる場所になっていった。
パチンコから遠ざかって23年目の元パチンコファンとしては、近寄らない方が良い場所の代名詞になってしまったパチンコが残念である。

●さて、社長就任早々の講演で「ゲームの本質に立ち返る」と宣言した岩田社長だったが、ソニーに追い抜かれた任天堂ゆえ、負け犬の遠吠えと思われた。
だが岩田は本気だった。

●その後の任天堂の巻き返しは圧巻で、誰もが知っている任天堂Wiiや任天堂DSの大ヒットでる。
そこにあるのは「枯れた技術の水平思考」という横井軍平の口ぐせ。
ハードウエアのスペックを最大限に引き出すゲームを開発するのは技術者のエゴであって、任天堂はスペック競争から降りたのだ。

●最先端のゲームを望むファンもいるが、圧倒的多数の購買層はスペックよりもゲームの質でワクワクさせてくれるものを望んでいる。
それに一発回答してみせた岩田聡氏のマーケティングの才能はもちろん、経営者としての力量も大したもので、私はこの30分動画のなかで最低3回は「なるほどね~!」と唸る場面があった。

すぐに使える経営アイデアが複数個見つかるはずの動画、よろしければあなたもチェックしてみてほしい。

★【解説】任天堂の元社長「岩田聡」が起こした革命を振り返る

 


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