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アバター、ロボット、サイボーグと一緒に暮らす時代

アバター、ロボット、サイボーグと一緒に暮らす時代

●そんなに遠くない将来、身体的・時間的・物理的・技能的な壁によってできなかったあらゆることができるようになる可能性がある。
そうなると人類の常識が根底から覆されるだろう。

●私事ながら、10年前に名古屋城をジョギングしていた最中に右膝がグギッと音を出して故障した。
それ以来しばらくは歩くこともままならなかった。
通院することで回復し歩行には支障がなくなったが、走ることはできない。

●大好きだった山登りが二度とできなくなり、人生の宝物をひとつ失った気がする。
膝さえ万全なら・・・。数年に一度の夏休みに北アルプス(槍ヶ岳や穂高連峰など)に登るのが楽しみだった。
「高校入学祝いだから」といやがる息子を連れて槍ヶ岳に登ったのを最後に山登りができなくなってしまった。
同様の理由で行動範囲が狭まってさみしい思いをされている方は世界中に無数にいるはずだ。

●だが来るべきロボット社会、アバター社会、サイボーグ社会では、そうした問題がテクノロジーによって解決されるのだ。
「武沢さん、鉄腕アトムとか鉄人28号のような夢物語をしたところで実際にそれが実現するためには何年かかるか分からないし、もう我々も生きていないでしょ」とお思いのあなた、こんな計画があるのをご存じだろうか。

内閣府による「ムーンショット計画」だ。
→ https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/sub1.html

●内閣府から公表されている7つの「ムーンショット目標」がこちら。

1.2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現

2.2050年までに、超早期に疾患の予測・予防をすることができる社会を実現

3.2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現

4.2050年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現

5.2050年までに、未利用の生物機能等のフル活用により、地球規模でムリ・ムダのない持続的な食料供給産業を創出

6.2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現

7.2040年までに、主要な疾患を予防・克服し100歳まで健康不安なく人生を楽しむためのサステイナブルな医療・介護システムを実現

●2030年(あと9年)までに特定のタスクに関しては人はロボットやアバターの力を借りて、自力では出来なかったことが出来るようになる。
2050年(あと21年)になれば、望む人は誰でもどんなことでもロボットやアバターの力を借りてできるようになる。

●身体が弱くても山登りができ、言葉が話せなくてもアバターを操作して世界中のどこへでも行けて会いたい人に会える。
今日はパリで五輪の陸上決勝を見学し、明日は数寄屋橋の次郎さんの店で寿司を喰い、あさっては万里の長城を散策することだって可能だ。
志の輔落語のチケットが手に入らないのは席が埋まってしまったからだが、アバター参加なら売り切れはない。

●昔、『アバター』という映画をみて受けた衝撃がリアルに起きるわけだ。
「サイバネティックアバター」ともいうが、具体的にはこちらのホームページの方がわかりやすいかもしれない。

★サイバテティック・アバターとは
→ https://www.jst.go.jp/moonshot/program/goal1/files/goal1_explanation1.pdf

また山登りできるなんてすごい。
長生きも悪くないとますます思い始めている。