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旅行好きだけど体力がきついという人に

旅行好きだけど体力がきついという人に

●以前、友人とイタリア旅行したときのあの食事の美味しさは今も忘れられない。
たまたま入ったレストランが美味しかったのではない
どの街のどのレストランでも食事に感動した。
とりわけワインは、ハウスワインや一杯数百円のグラスワインでもびっくりするくらい美味しかった。

●「手頃な価格帯の量産してないワインは国内だけで消費されます」と現地の人。
その話題が記憶に残っていたのだろう。
月額1万円でイタリア国内で人気のワインが毎月2本自宅に直送されるというサービスを見つけてすぐに申し込んだ。

●6月は白のスパークリングが2本、7月は白ワインが2本届いたが、いまのところ私の期待値に届いていない。
無論、美味しいのは確かなのだが、現地で飲んだあの感動はこの二ヶ月のなかにはない。
ひょっとしてベネチア、フィレンツェ、ローマ、ナポリのあの空気、食事、景色、音楽、周囲の会話などの雰囲気が隠し味になっていたのかもしれないが、今後届くワインに期待したい

●旅とは体験なのだが、人によってはテレビなどの映像をみて満足してしまう人もいる。
なかには移動に伴うストレスや時差からくるイライラと睡眠不足が嫌で、旅の楽しさより負担の方が大きいという人がいる。
疲れる、言葉が通じない、値段がわからない、暑い、寒い、うるさい、くさい、道に迷う、行列が長い、時間がない、土産に迷う・・・etc.たしかに旅はストレスとセットだ。

●家にもどってストレスから解放されると、旅の良い記憶だけが蘇る。
そして旅は実際よりも美化されて記憶として定着する。
私のイタリアワインや食事の美味しさも妄想で割り増しされているのかもしれない。
だってあれから16年経つのに、あれ以上美味しいワインとピザ、パスタに一度も出会っていないなんてことがあり得るだろうか。

あり得るともいえるし、あり得ないともいえる。

●そうした中、コロナ禍に苦しむANAが「仮想旅行」に力を入れている。
自分のアバターを操作して世界の人気観光地を巡る「スカイホエール」というアプリを2022年にリリースするというのだ。
最大8人のグループで日本や欧米、オーストラリアなどの人気スポットをバーチャル旅行できる。
それ以外に宇宙空間や恐竜の世界、映画の世界といったバーチャルならではの旅行体験も検討しているという
世界中の旅行好きに「週末に映画に行くようなイメージで利用してもらいたい」とANA幹部。

★ANA 仮想旅行アプリ
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2105/21/news048.html

●ANAの本当の目論見は、旅行需要の喚起にあるわけだが肯定的な意見ばかりではない。
当然ながら批判的な声もある。
・ANAのような大企業が手がけるような規模感のビジネスではな
・旅行客が減ってしまって自分の首をしめるようなものだ
といったものだが、実際にやってみなけば分からないことはすぐにやろうというところが今のANAにある。

●旅行のなかにある「景色を見る」「名所史跡」「芸術に触れる」という部分はバーチャルで補えそうだが、人との出会いや交流、食事をバーチャルでどう補うのかのアイデアが加われば、ANAの収益体質を変える事業になり得るのではないかと期待している。