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日米・富の世代間移転

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日米・富の世代間移転

●日本で富裕層が出現しにくい理由のひとつに相続税の高さがある
現行の相続税は次のような税率になっている。

1,000万円以下    10%  基礎控除 なし
3,000万円以下    15%   〃   50万円
5,000万円以下    20%   〃   200万円
1億円以下      30%   〃   700万円
2億円以下      40%   〃  1,700万円
3億円以下      45%   〃  2,700万円
6億円以下      50%   〃  4,200万円
6億円超       55%   〃  7,200万円

●『ウォール・ストリート・ジャーナル』によれば、アメリカでいま現代史上最も大きな富の移転が始まっているという。
戦後のベビーブーマー世代以上の高齢者たちは、数十年かけて莫大な資金を蓄えてきた。
具体的にいうと、70歳以上の米国高齢者の純資産を合計すると35兆ドル(3900兆円)になる。これは米国の純資産の27%に相当するそうだ。
30年前の値が20%だったから、大きく膨れ上がったことがわかる。

●この富がミレニアル世代などに続々と流れ込んでいるのだ。
ちなみにアメリカにも相続税に相当する「遺産税」がある。

アメリカの遺産税 40%。この数字だけをみると日本とほぼ同じで、特別優遇されているようにはみえない。
だが基礎控除のスケールが違うのだ。

基礎控除額はなんと1,000万ドル(約11億円)なのだ。

●つまり、超富裕層だけが遺産税を払い、それ以外の大多数の人たちは実質、相続が無税なのだ。
ベビーブーマー世代の富がミレニアル世代に流れ込み、活発にモノを買い、外食し、旅行する。
その購買力は計り知れないものがある。
こうしてアメリカ経済は活性化している。

●富の世代間移転をバイデン政権も注目している。
キャピタルゲイン課税の増税など、政策にも反映させているわけだが、この富の移転によってアメリカ経済がどのように変化するのか世界中が注目している。

●日本も相続税を減らすなどアメリカと同じことをすれば良いのにと思うが、それほど単純な話ではない。
移民の増加で人口がこれからも増え続けるアメリカ。
過去数十年にわたって年率9%以上も株価上昇を続けてきたアメリカ。(インフレ率を相殺しても7%強)。

●一方少子高齢化に歯止めがかからず、人口が減り続ける日本。
民を受け入れる条件は依然きびしく、人口増加の目処はたっていない
しかも日経平均株価は32年前の最高値にくらべていまだに30%近く落ち込んでいる状態で投資資産は目減りしたままだ。
日本の高齢者は年金だけでは生活費が足りない。
日本でも富の世代間移転は一部であるものの、アメリカとはスケールが違う。

●去年・今年と日本の政治家はコロナと五輪で忙殺されているが、今こそ日本という国の中長期経営計画をつくるべきではなかろうか。