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誘いに乗る・乗らない、だけでよいのか?

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甲子園の名将たちもリーダーシップに思い悩んでいた

まったく無名だった箕島高校(みのしまこうこう、和歌山)を春夏4回の優勝に導いたのは「尾藤スマイル」で有名な尾藤公監督。
その尾藤監督を尊敬し、これまた無名校を甲子園常連校に育て上げたのが智弁和歌山高校の高嶋仁監督。
果たして彼らはどのようにして選手たちを引っ張り、鍛えあげたのか?それは葛藤の連続だった。

誘いに乗る・乗らない、だけでよいのか?

●「武沢さん、今度○○○へ行きませんか?」と誘われる。
それが魅力的でないオファーであれば「またの機会に」とすぐに断れる。
が魅力的なお誘いだった場合はどうか。
二つの選択肢がある。
障害がなければお誘いに乗るのだが、障害がある場合には悩む。
障害とは時間的、経済的、気分的なものだ。

1.お誘いに乗る
2.お誘いを断る

●あとから後悔するのは断然「2」の場合だ。
「あの時、YESと言っておけばなぁ~」とあとからため息をつくことがしばしばある。
私の場合、なぜかアメリカがらみで後悔することが多い。

●40歳ぐらいだったある日、知人の経営者からアメリカツアーに誘われた。
「あのドラッカーさんにも直接会える滅多にないツアーなんだ、武沢さんも参考になるはずだ」と誘われた。
ものすごく興味があったけれど、数十万円の費用と一週間という時間があけられず断ってしまった。
結局、それが最初で最後のチャンスになった。

●46歳でメルマガを始めて何年目かのとき、アメリカ在住の読者から「ホワイトハウスの中を見学できるツアーがあるけどアメリカに来ませんか?」と誘われた。
そのときは家族旅行でボストンに行く予定があり断ってしまった。
最近、『ハウス・オブ・カード 野望の階段』をNetflixで観ているが、
今、ホワイトハウスが見たくてしようがない。

●その何年かあと、知人が「シリコンバレーに商談を兼ねて出張するので、武沢さんもご一緒しませんか。いろんな会社を見て回るつもりなんです」と誘ってくれた。
一週間ほど迷ったが、結局は辞退した
知人はFacebookやGoogleなどいろんな会社を回ってきたらしく、実にうらやましい。

●昨年も魅力的なオファーをふたつほど断っている。
一つは「すきやばし次郎」で次郎さんのにぎる寿司を食べませんか?というもの。
もうひとつは、「80歳を超えたジョルジオ・アルマーニが日本にきて上得意客限定の夕食会をするのだけど来ませんか?」というお誘い。
いずれも直前すぎて都合がつかず泣く泣く断ることになったが、私はどこか冒険心に欠けるところがあるようだ。
多少スケジュールに問題があったとしてもこうした機会はとらえておくべきだ。

●11年前の2009年はほめてやりたい。
友人が「ジャズタクシーに乗りませんか」と誘ってくれた。
このときはジャズに興味がなかったが、お誘いに乗った。
「(その当時)不況の個人タクシーでもアイデアひとつで予約が取れない人気のタクシーがある」というお誘いが私をその気にさせた。

●「ジャズタクシー」の詳細は当時のメルマガでしっかり書かせていただいたが、いまだに鼓膜であのときのジャズの名曲を再現することができる。
しかもマンハッタンにいるかのような東京の夜空や、未来都市に迷い込んだような首都高の夜景など、網膜の記憶も消えない

●そんな「ジャズタクシー」の運転士・安西敏幸さんは4年後の2013年に引退した。
あとを継ぐ人がでていないようで、私の2009年のこの決断はほめてやりたい。

●だが、まてよ。
ここまで書いていながらなんだが、他人からの誘いに乗る・乗らない、の決断だけでよいのだろうか?
本当に行きたければ予定を組んで自分で行くべきだろう。
ツアーを探す必要なんかない。
本当に会いたい人がいれば、直接会いにいけばよい。
熱意と執念があれば誰にでも会える。
会える機会を待つ必要なんかない。

●16歳だった孫正義青年が、『ユダヤの商法』を読んで感動し、著者の藤田田氏にアポ電話を入れた。
もちろん、秘書の段階で断られた
「絶対会いたい」と思っていた孫青年は毎日電話した。
その当時、市外通話料はとてつもなく高かった。
なので電話作戦をやめて、九州から東京まで直接出向くことにした。
さすがに「わざわざ会いに来た」となると、相手は応じるはずだ、という孫青年の読みである。
賭けと言うべきか。
日本マクドナルドを立ち上げたばかりで超多忙な藤田社長が田舎から出てきたという青年に会ってくれるのだろうか?

つづきは明日。