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カバードアグレッション

※経営理念の作り方動画をアップしました。(武沢)↓
 ・理念を初めて作る方
 ・理念を見直したい方
 ・理念の必要を感じてない方も
 YouTube動画『わずか40分で実際に経営理念を作る方法』(10:15)
⇒ https://youtu.be/jkzc4xhkbmc
 ぜひご覧下さい。

●何年か前にみたTV番組「大人の土ドラ」シリーズで『火の粉』という連続ドラマがあった。ユースケサンタマリア演じる主人公・武内がある殺人事件の容疑者になるものの無罪を勝ち取る。何年か経ち、そのときの裁判官(伊武雅刀)だった男の隣家に武内が ”偶然” 引っ越してくる。

●「これは奇遇です。その節は大変お世話になりました」と武内。
定年退職していた裁判官の梶間は、「とんだ偶然ですな。これからも隣人としてよろしく」と挨拶を返す。しかし妻や娘、娘婿には「隣人には一応気をつけろ。こういう経歴の持ち主なので」と告げる。

●にもかかわらず武内のやさしい人柄に妻も娘婿も取りつかれていく。
そんなある日、奇妙な事件が起きる。しかも武内が引っ越しきてから連続して不思議な事件や事象がおきはじめる。胸騒ぎを感じる梶間

●そんな内容の大人向けミステリーなのだが、じんわり効いてくる不気味さは、ミステリーというよりサイコホラーに近いものだった。

ある会食の席でその話をしたら「うちの会社にも武内みたいなやつがゴロゴロいる」とA社長。

●無論、冗談ではあろうが、大なり小なりそうした社員を抱えている企業は多い。A社長の会社は正社員500人、パートを含めれば3,000人いるそうだが「半数は武内だよ」と笑う。

●要するに「カバードアグレッション」(Covered aggression)というもので、直訳すると隠れた攻撃性。
善人を装いながら他人を攻撃したり、組織を破壊していく人のことをいう。大抵の場合は本人にその意思があるが、時にはまったくないときだってある。

●A社長は極論派で、「二人に一人はカバードアグレッションじゃないの。誰にだってその才能はあるよ」という。特に次のような傾向のある社員には警戒が必要だという。

・八方美人
・おべんちゃらが平気で言える
・時々ものすごくがんばって、善人や味方を演じるのがうまい
・面と向かって他人を攻撃することはなく陰にまわって他人批判す
・批判の仕方は直接的なものではなく、○○さんが可愛そうというような間接的な表現で批判する
・相手からも悪口や批判を引き出すか、同意をとるのがうまい
・表裏をつかいわける(TPOに応じて言動をガラッと変える)
・被害者を装う(必要に応じてすぐ泣ける)

たしかにそう言われてみると、ドラマでみたユースケ演じる武内はそうした要素を全部持っていたような気がする。

●経営者に「カバードアグレッション」など一人もいないと思うが、周囲に時々こういう人があらわれるかもしれない。言葉だけでも覚えておいて損はない。