Rewrite:2014年3月27日(木)
2009年に脱サラし、起業したテーマが「草むしり」。
当時 44歳だった宮本成人(みやもと しげと)は超本気だったが、周囲からは「なんで独立なの?」「今さら独立?」「しかも草むしり?」と怪訝な顔をしたり、反対されたりした。幸い、家族と親戚が宮本を信頼してくれたので思いきって独立することにした。
しかし、何をしてよいのか分からず収入が入らないまま負債だけがかさんでいく。事業計画書は作っていなかった。先が見えず、孤独の毎日だったので、がむしゃらに動いて不安を打ち消そうとした。幸い、地元の高崎(群馬県)には起業間もない仲間がいたので、彼らと励まし合って初年度を乗り越えた。
二年目に入って元日の早朝から近所のチラシ配りを始めた。そうした地道な営業努力が実ってポツポツと仕事が入るようになり、この年、一緒にやってくれるスタッフが入社してくれ、ふたりで現場作業をするようになった。
三年目、マスコミ各社に記事を取り上げていただくようになった。その反響はとても大きく、仕事の問合せや依頼が急増。社員を四名に増やした。
四年目は、社員を六名に増やしてお客様のお困りごとにすぐ対応できるようにした。「やるベンチャー」(高崎市内の中学生の職場体験学習)の受け入れもおこなって仕事の社会性も出てきた。
五年目の今年は社員が一人独立する。
一人で一歩を踏み出すには大変な勇気とエネルギーが必要だが、その時の”苦労”体験がやがて”快労”体験に変わるはず。しっかり応援サポートしてあげたい。お庭の手入れは安心して任せてもらえるような仕事をして、いつでもきれいで美しい庭を維持します。草むしりマイスターに任せておけば安心だと思ってもらえることを私たちの仕事の価値とします。
これは、草むしりドットコムの宮本成人代表からいただいた年賀郵便に同封されていた決意表明文の要約である。
私が宮本さんに初めてお目にかかったのは 2011年のお正月だった。高崎の自営業者の会合で講演したときに受講者として参加されていたのを昨日のように思い出す。当時は宮本さんの事業が軌道に乗り始めたころではあったが、まだ経営理念や経営計画は作っていない段階だったようで、まだどこか不安げな様子が伝わってきた。
その後、こうして着実な歩みをされている様子を文章や写真でうかがって私も痛快な気分になれた。 365日 24時間受付で仕事をするという。草むしりで起業できることを教えてくれた宮本さんは、多くの起業家にチャンスの豊かさを教えてくれている。