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中小企業にとっての自立

Rewrite:2014年3月26日(水)

「自立とは何か」
辞書によれば「他の助けや支配なしに自分一人の力で物事を行うこと。ひとりだち。独立。」とある。
あるとき、私のセミナーで「経営の自立とは何か」を議論した。その日は製造業の経営者が多く、下請け依存の高い会社が目立った。そこで、まずどの「ような状態にあることが自立型企業の条件か」を紙に書き出していただくことにした。それを発表しあったところ、ホワイトボードには100項目近くのリストが完成した。その幾つかをご紹介しよう。

1.下請け仕事の比率が少ないこと
2.価格決定権があること
3.新規の客先開拓が断続的にできていること
4.相見積もりの仕事が少ないこと
5.オリジナル商品・オリジナル技術があること
6.支払い条件が劣悪でないこと
7.仕事を確保するごとに金策に走らなくて済むこと
8.値段を決めずに仕事が先行するような事がないこと
……etc.

次に、自立型企業になるために何が必要かを話し合った。こちらの議論は活発とはいかず、散発的な意見しか出ない。

1.その日暮らしでなく、計画的な経営がなされていること
2.自ら発信できる情報をもっていること
3.優秀な人材を確保できること
4.弱者同士が結束して大企業に立ち向かうこと
5.研究開発と人材育成に投資をすること
……etc.

中には、「下請け仕事でも良いじゃないか、どこにも負けないものを持っていれば」という意見も出た。同感である。下請けがいけない、という議論ではない。自立型企業こそが目指す方向なのだ。