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「君子」と「小人」

Rewrite:2014年3月26日(水)

西郷隆盛さんが面白いことを言っている。
「人材には、君子(立派な人)と小人(凡人)があり。人を採用するにあたっては、君子と小人との区別をあまり厳しくするとかえって禍(わざわい)を大きくするものである。こういう凡人の心情を思いはかって、そのいいところを取って、これを下役に使って、その持っている才能や技能を十分発揮させることが重要である」(「南洲翁遺訓を読む」渡部昇一著 致知出版より)

また、多くの経営者は、「人材」という言葉をもじって、三種類あることを知っている。

人財・・・なくてはならない宝のような人
人材・・・使いみちのある人
人罪・・・いてもらっては困る人

「君子と小人の区別を厳しくしすぎてはいけない」ということは、人財も人材も人罪もみんな居て良い、ということでもある。もちろん人罪の場合、程度問題ではあるが。
社長としては、社内を人財ばかりで埋めつくしたいと思いがちだが、現実的には多少の問題があっても人の長所が活きるような活用術をマスターしたいものである。そもそも、「組織とは凡庸な人を率いて非凡なことをなし遂げるところ」という定義まであるのだから。