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日本道経会10月例会講演にて

昨日は「京王プラザホテル」で一般社団法人日本道経会さんの例
が行われ、そこで講演させていただいた。
道経会(どうけいかい)とは、道徳と経済は一体であるという理念
もと、道徳的企業経営による社会貢献を目指す経営者団体のこと。
平成11年4月に設立され、現在、全国24支部、800社程の会員企業によ
って活動されている。

★日本道経会
→ http://www.ndk.gr.jp/profile/officers.html

前会長の田原道夫相談役が事務局を介してお声がけ下さった。田
相談役は、2000年から私のメルマガをお読みになり、いつか武沢さん
の話を直接聞いてみたい、と思ってこられたそうだ。
昨年12月、事務局経由で打診いただき、今回の講演会にいたった次第
である。

「何がきっかけだったか思い出せないが、読者数が1,000人位のころ
からあなたのメルマガを読み始めた。もう20年近い読者だよ。毎日読
むのは大変だが、読めるときにまとめ読みしている」と田原相談役

ある日、100人を超える合同例会で相談役自らがホワイトボードに、
『がんばれ社長!今日のポイント』と書き、「皆さんも読むといい
と言われたそうだ。幹事さんからそのエピソードをお聞きし、まこ
にありがたいご縁だと感じた。相談役とは初対面なのだが、20年来の
戦友に思えた。

昨夜の例会には60人近い出席があった。自民党所属の宮澤博行衆議
院議員もご挨拶され、そのあとの講演会・懇親会まで参加された。

★宮澤博行議員 オフィシャルサイト
→ http://www.miyazawa-hiroyuki.jp/

私の演題は『令和時代の志経営』というもの。ちょうどタイミン
良く四季報分析から4K実現のリストをつくった直後でもあり、その話
題から入った。
その後、劇団四季の浅利慶太氏が学んだ『演劇論』(ルイ・ジュヴェ)
の一節をご紹介した。
『演劇論』が僕の一生を決めた、という浅利氏だが、それは次のく
りである。

・・・
「演劇に諸問題などありはしない、問題はただ一つだけだ。それは
るか当らないかの問題だ。当りなくして演劇はない。大衆の同意、
の喝采(かっさい)、これこそこの芸術の唯一の目的と断じてはば
らぬ。演劇はまず、一つの事業、繁昌(はんじょう)する一つの商
的な企業であらねばならぬ。しかるのちに初めて、演劇は芸術の領
に自己の地位を確保することを許容される。二つの目標を同時に結
つけねばならぬ怖るべき二者選一」
・・・

四季の理念の根本にはこの考え方がある。それが劇団四季の強み
いえる。
芸術性や道徳性といった精神性の追究は無論大切である。だが、そ
前提は繁昌する商業的企業であること。それを軽視することがあっ
はならない。そういう点において最新の4K企業からビジネスのトレン
ドをくみ取り、それを自社に活かす工夫をしていただきたい、と冒
でお願いした。

そのためには、経営計画を毎年つくり目標や計画を全員が共有し
がら同じ方向をむいた経営をする。またWish-Listについても言及した。
「やればいい」と分かっていることをやる。「やってはいけない」
分かっていることはやめる。そんな自分をつくるための方法論として、
道徳的Wish-Listをご提案した。

たとえば、
・電車のなかで自分より年長の人や助けが必要と思われる方を見た
条件反射のように立ち上がり、席を譲る
・目立つゴミが落ちていたら無条件に拾う
といった徳目Wish-Listをつくり、その中から今週(今月)は何を意識
して実践するかを決める。
そうした積極的道徳実践を通して、やればいいと分かっていること
自然にやれる自分を作る。徳目の内容は、公衆道徳を規準にしても
いし経営理念ベースの徳目でもよい。

4K企業をめざして繁昌する商業的企業をつくることと同時に、道徳
や理念を実践するWish-Listをつくること。昨夜の90分講演を煎じつめ
れば、その二点を申し上げた次第である。

今も昨夜の余韻が心地よく残っている。