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続続・以前とは違う新しい成功者像

昨日、マカオを出発。
白川先生は我々より早いフェリーで帰国された。
私と筒井会長とSさんはマカオシェラトンで朝食。
香港経済や華僑経済がいかに強いか、ため息が出るような成功談をいくつも聞いた。
Sさんは前夜からルーレットの調子が良いようでそのまま夜までカジノを続けるという。

朝食後、筒井会長と私はSさんに別れを告げて12:45発のフェリーで香港へ。
そのまま筒井会長は香港の自宅へ戻られたが、私はタクシーで空港へ。
香港から名古屋へのフライトは4時間程度。
日本でレンタルしておいた映画を1本観て、Kindleで論語を読んでいたらあっという間に名古屋である。

バンコク、香港、マカオ6日間の旅。
今回もいろんな出会いがあり、出来事があり、気づきがあった。あらためて思う。
「若者よ、海外へ行け」と。
そのまま外国で起業するもよし、日本に居て、海外に販路を求めるもよし。
刺激のシャワーは10年前も20年前と少しも変わることなく浴びられる。
以前のアジアビジネスはシンプルだった。
日本のあとを追いかければよいのだから。
しかし、最近は日本と同等かそれ以上に競争が厳しい。
しかしやる気さえあれば誰にもチャンスがゴロゴロ転がっていることを実感するに違いない。
週間や二週間、安宿を借りてひとつの街に滞在しチャンスをうかがう旅にでてほしい。
そのようにして狙った国や街をウォッチングし、キーマンを見つけ、販路を切りひらけばよい。

さて「TED」で好評だったアダム・グラントの『独創的な人の驚くべき習慣』は興味深い。
今日は三日目になるので、まとめに入ろう。
グラント曰く、「オリジナルな人」(創造的な人)には次の三つの特徴があるという。

1.先延ばし魔
2.不安がり
3.失敗が多い

ギリギリまで先延ばしする理由は「不安」だからである。
オリジナルな人の多くは不安がりでもあるというのだ。
不安にも「自己への不安」「アイデアへの不安」がある。
「自己への不安」は思考を停止させ動きを止めるのに対し、「アイデアへの不安」は健全だ。
むしろアイデアに力を与え、挑戦や実験そして洗練へと自らを駆り立てるという意味で建設的な不安なのだろう

オリジナルな人が抱えている不安は自分への疑いではなく、自分のアイデアへの疑いをもつ。
いつも最初のうちのアイデアはダメだが、考えれば考えるほど、情報を集めれば集めるほど良い案に仕上がると信じて期限ギリギリまで先延ばしする。

しかも意外なことに独創的な人の頭の中は、陳腐な駄作で溢れかえっているものだ、とグラント。
たとえば、トーマス・エジソンは誰も批判できない優れた発明家だが、大人も怖がるような気味悪い人形を開発している。
案の定、売れなかった。
だからといってエジソンの評価を変えようと思う人はいないはずだ。
どの分野を見ても、独創的で偉大な人たちは、最も多く失敗している人である。

ベートーヴェン、バッハ、モーツァルトらも駄作をいっぱい書いている。
それらは有名にならなかっただけで、傑作だけが有名になった。
膨大な曲のなかから数少ない傑作が生まれているということに気づく必要がある。

<グラントのまとめ>

・素早く着手し、仕上げに時間をかけることがあなたの独創性を高める

・自己を疑うのではなく、アイディアを疑うこと。挑戦し損なう恐怖を受け止めることが自らを奮い立たせること。

・少数の良いアイディアを生むために、多数のまずいアイディアが必要。
独創的になるのは簡単ではないが、この世界を良くするためには、これらの方法以外に有効な方法はないのだ。