Rewrite：2014年3月23日（日）
1863年秋、アメリカ合衆国の南北戦争最大の激戦地であったゲティスバーグに、戦死者のための国営墓地ができた。その造成式典でのこと。主賓として、有名な教育者で演説家でもあるエドワード・エバレットが招かれ、２時間に及ぶ大演説を行った。その後、アメリカ大統領リンカーンもたった2分間（700文字）の演説を行なった。
それは、「人民の、人民による、人民のための政治を地上から絶滅させないために・・・」という、不朽の名言でしめくくられた。
翌日の新聞は、エバレットの大演説を称賛したが、リンカーンについては「大統領も演説をした。」と簡単に触れただけだった。
ところが、そのときのリンカーンの短い言葉にすぐれた価値を認めた最初の人物がエバレットだったのだ。彼は大統領に次のような手紙を送った。
「閣下がわずか2分で到達されたこの式典の核心に、私が2時間かけてようやく近づくことができたと、うぬぼれることができたらうれしいと思います」
これに対してリンカーンは、「あなたのご判断で、私の小さな演説が必ずしも失敗ではなかったと知り、安心しました」
そう謙虚に返事を書いている。
心に響く言葉は短いものだ。あなたも2分間で核心をついた経営スピーチを考案してはいかが。
