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煙にまく社長のメッセージ

毎年、3月と9月の決算期前後には「経営計画発表会」での激励講演の機会が増える。
つい最近も埼玉や東京での発表会に参加してきた。私のセミナーや合宿に参加された方の発表会ともなれば、喜んで出かけていくわけだが、そのおかげでたくさんの経営計画書が手元に集まるようになった。
我ながらこれは財産だと思う。

経営計画書は社長そのもの、会社そのものである。
小企業でパートさんの比率が多い職場では、難しい単語や長文での経営計画書は歓迎されない。
理解されないでは作る意味、発表する意味がないからだ。
なるべく短文や箇条書きをつかい、画像やイラストを多用したり計画書のサイズをコンパクトにして持ち歩きしやすくするなど、知恵を絞って計画内容の浸透を図っている。

IT 系の会社の経営計画書はカタカナが多くなりがちだ。
普段使っている単語自体が「ソリューション」「プログラム」「コード」「ソース」「リソース」「システム」「プロジェクト」「タスク」「シミュレーション」「スペック」などカタカナが多い。
それにプラスして経営用語も遠慮会釈なくカタカナを利用すると、何語か分からない文章になる。
仮にこんなメッセージが経営計画書の冒頭に載っていたら、聞く気が萎えてしまう。
「弊社はいま、リーマンショック後におけるマーケティングプランを再構築する必要に迫られています。従来のパラダイムがシフトした今、我々がまっさきにフォーカスすべきは、プライオリティのリニューアルです。コア・コンピタンスを今まで以上に自覚し、新たなオープンリソース社会におけるアライアンスのあり方を再定義し、カスタマーエクスペリエンスの向上というミッションに向かってトータルリソースを結集すべき時です。スタッフ全員がモチベーションとロイヤリティ向上につとめ、今回ローンチするニュープロダクトに一丸となってアタックして参りましょう」
(ユーザビリティ・コモディファイ・エンタープライゼス CEO —-)

社長の IQ の高さを来賓に誇示したいのか、それともその場のお茶を濁したいだけなのか、それとも社員を煙に巻きたいのか。
社員の頭にではなく心に訴えたいメッセージがあるのなら、カタカナを最小限に減らし、平明な日本語で訴えるべきだと思う。

あるとき、私が冗談でカタカナ用語を連発していたら、スタッフがこんなジョークサイトを教えてくれた。
やっぱり、同じことを感じている人がいるものだ。

★意識高い系社長の挨拶文、意味が分からなすぎて話題
→ https://curazy.com/archives/123725