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一泊二日の時間をかけて食べにいくラーメン

一杯のラーメンを求めて利尻島に出向くラーメンファンがいるという。
東京からなら飛行機・船・バスを乗り継いで片道8時間以上。
お店の営業は昼の2時間半だけなので、宿泊しないとありつけない幻のラーメンである。
案の定、ミシュランもその情報を聞きつけ覆面調査したようだ。
北海道2012特別版、2017特別版ビブグルマン(次点のようなもの)にこの店が選ばれている。

それは利尻島のラーメン「味楽」で一番人気「焦がし醤油ラーメン」に話題沸騰。
特徴はなんといっても利尻昆布にある。
本場の極上昆布が惜しげもなく使われた出汁が絶品。
麺は西山ラーメン特有の黄色い中太ちぢれ麺。
日本でもっとも行きづらいラーメンの名店といえる。
そんなテレビ放送を見ていたら私も利尻島に行きたくなった。

番組の最後に、レポーターが驚くべきことを言った。
その「味楽」が名古屋に来ているというではないか。
松坂屋名古屋店で開かれている「秋の大北海道物産展」に10月1日(つまり今日)まで営業しているというのだ。

先の「北海道胆振東部地震」で被災し、今年の「大北海道物産展」への出展を見送った業者さんもいる。
がんばれ!北海道の気持ちで「自分も行くしかない」と決心した私は、朝のミーティングを済ませ、自転車で駆けつけた。
月曜日とはいえ、イベント最終日のランチタイム。予想通りの長蛇の列だった。
それでも1時間15分後にラーメンをいただくことができたのは幸運だったと思う。

並んだ甲斐あり。
感激した。
醤油味の素朴な中華そばが好きな私にとって、「味楽」の焦がし醤油ラーメンは王道を行く味で、人生の思い出に残る一杯になった。

たった1時間半ほどの時間と950円の出費だけで会社に戻っては申し訳ないと思い、何万円分かの買物をして北海道にエールをお送りしたつもり。
それにしても名古屋でも「北海道展」の人気はすさまじい