2002年の今ごろ、出版社の女性編集者 S さんと都内のホテルで初めてお目にかかった。私のメルマガを日ごろからチェックしておられ
その半年前、同様のオファーを別の出版社からいただいた時には
そのときは破談になっている。今回も同じような話なのだろうか。
カフェでこんな会話をした。
武沢:私の原稿が本になるのですか?
S:はい、なります。
武:編集会議は通す必要があるのでしょ?
S:内諾を得てありますから通らないなんてことはありません。
武:条件は?
S:印税は8%、増刷分は10%です。初版は5000部の予定で
武:著者購入は条件に入っていますか?
S:いえ、その必要はありません。
武:実際問題、売れるのですか?
S:はい、売ってみせます。
武:私は何をすればいいですか?
S:9月末日までに原稿を仕上げていただきたいです。タイトルは『経営の教科書』でいきたいと思っています。
武:わかりました。やってみます。
小一時間のミーティングはテンポ良くすすんだ。
メルマガとは違って本にするのは大変な作業だった。今のように
エディター1本で220ページ分の原稿作りに挑戦した。
実際には、メルマガは2000~3000文字なので、超短編小
結局、脱稿したのは当初予定よりひと月以上遅れてしまった。書店
その日は私が目黒で講演しているのを聞きつけた S さんが講演会場に現れた。
講演中に S さんの姿を見た私は「今日こそ逃げられない」と思った。
講演会終了後、ドトールに缶詰めになって23時過ぎに原稿データ
私にとっては女神のような編集者だった S さんは今、結婚して家事に専念されているそうだ。
気になっていたことがあったのでそのとき聞いてみた。
「私はメルマガを通して無料でメッセージを配信しています。その
なのに、同じ作者が書いた同じ主旨の原稿を本屋で買ってくれる人
今でこそ、メルマガ作家が本を出すなんてことは当たり前だが、
出版社としても初めての試みだったはずだ。にもかかわらず S さんは時代を読み切っているかのような名言を吐いた。
「レコードを聞いた人はライブに行きます。気に入ったアーチスト
本の発売日がきた。
沖縄での出版記念講演のあと、名古屋でも出版記念セミナーを開い
そこには出版社が花輪の提供をしてくれただけでなく、Y 社長自ら会場にお越しいただいた。
そしてこんなスピーチをされた。
「一般的な著者の方は、ご自分の本をあまりアピールしたがらない
会場から拍手が起こり、閉会後、旧知の経営者が私を胴上げしてく
翌週、東京で S さんと祝杯をあげたとき、彼女は謙虚にこう言った。
「私にとっても久しぶりのスマッシュヒットになりました。おそら
それが二冊目の本『朝10分 熱い経営実現シート』になった。
二冊目はかなり上達し、思い通りの原稿を期限内に書き上げること
一部の会社では朝礼や社員教育に使って下さったと聞く。
ある上場企業(渋谷のネットベンチャー)の朝礼でこの本が使われ
本を出すということが長年の夢だった私にとって、この2002
7冊目の本が来月にでる。
和僑会を起ち上げた筒井修ファウンダーと和僑会の初期からのメン