最初の1日半は「経営
地酒と魚に舌鼓を打ち、日曜日にはおけさ観光タクシーの北村さん
ハー、佐渡へ(アリャサ)、佐渡へと 草木もなびくヨ(ハ アリャ、アリャ アリャサ) 佐渡は居よいか 住みよいか(ハ アリャサ サッサ)。
「佐渡おけさ」の唄いだしである。
なぜ「佐渡おけさ」というのか。
三波春夫の「チャンチキおけさ
諸説あるが、北村さんが聞かせてくれた「おけさ伝説」はこんな物
むかしむかし、佐渡にある小木(おぎ)の町に老夫婦と飼い猫「
裕福で面倒見がよい夫婦で、近所の人たち
人がよいのでお金を返してもらうことができない夫婦は、やがてお
猫のおあさにも事情を話し、ひっそり夜逃げの準備を始めた夫婦。
準備が整って外へ出ようとすると、おあさがいない。
「きっと私たちに気づかってどこかへ行ってしまったのだよ」と爺
婆さんは「どうか良いもらい手に拾われておくれ」と手を合わ
するとコンコンと戸をたたく音がする。こんな時に誰だろうと戸を
「おけいと申します。お噂をうかがって参りました。奉公人として
「申し訳ないが私たちは今からこの町を出て行くので、あなたを雇
「働きたい」「ダメだ」の押し問答が続いたあと、おけいはこう提
「私はいま1両5分持っています。このお金で商売をやってみては
「そんなことを言われても私たちは年をとっているし、商売の才能
しかし、おけいさんに押し切られ、老夫婦はそば屋を開業する。
器量よしのおけい目当てにお客は殺到。
おけいも甲斐甲斐しく働い
特に唄とおどりが上手でお客に披露することも多かった。
みるみる店は繁盛し、近隣のお店はどこも潤っていった。
そんな時もよく夫婦は猫のおあさの噂をした。
良いもらい手に拾わ
とにもかくにも商売繁盛のおかげで夜逃げをせずとも暮らしていけ
これもおけいさんのおかげだねと喜んでいたら、あ
「風邪でもひいたのかな?婆さん、みてきておくれ」と爺さん。
婆さんがおけいさんの部屋に行くと、ふとんが敷かれたままだった
まだ人肌のぬくもりがあるので布団をそっとくってみたら、猫のおあさがそこで息を引き取っていた。
「おけいさん節」がもじって「おけさ節」になったと北村さん。
私はジーンと感動していたら、「まるで猫の恩返しですね」と同行
たしかに言えている。
ハー、佐渡へ(アリャサ)、佐渡へと 草木もなびくヨ(ハ アリャ、アリャ アリャサ) 佐渡は居よいか 住みよいか(ハ アリャサ サッサ)。
佐渡全体が民話の島と呼べるほどたくさんの民話がある。
美空ひ
民話の島のなかでも特に「おけさ伝説」にはたくさんの説がある。
猫がおけさ笠をかぶっているお土産が売られているが、その由来も