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会議上手になろう

Rewrite:2014年3月21日(金)

結論も出さずにダラダラと長引く会議のことを「小田原評定(ひょうじょう)」という。その語源は、天正十八年(1590)の豊臣秀吉による小田原征伐を前にして、小田原城中で意見が対立し、結論が出ず、いたずらに日を送ったところからきている。
あなたの会社では「小田原評定」をやっていないだろうか?やっていない、と断言できる会社は少ないはずで、何らかの緩慢な会議やミーティングがあるはずだ。

会社には会議やミーティングはつきものといえる。
経営会議、幹部会議、営業会議、生産会議、工程会議、・・・etc。それ以外に、各種のプロジェクトがあるかもしれない。放置すればどんどん増えていくのが会議であり、その生産性はビジネスマンにとって死活問題でもある。しかし、会議がうまい会社というのはおどろくほど少ない。うまい会議の条件とは、

1.会議の目的と果たすべき貢献がなにか、参加者全員が理解している
2.司会者が、会議の進行を最初から最後までコントロールしている
3.発言が特定の人にかたよらないような進行をする
4.司会者は、会議の雰囲気に気をくばる(堅すぎず、柔らかすぎず)
5.定刻にはじまり、定刻以前に終わる
6.必要によって、参加者に対して事前に討議案件が知らされている
7.議題が絞られている。会議の目的が明確であれば、重要な議題はそんなに増えないはず。
8.会議終了時には、決定事項を確認し、必要によって議事録を残す

などの要素がある。こうした生産的な会議運営ができる人材は、その能力だけで年収1000万以上に値すると思う。

ダメな会議とは上記の逆なのだが、本当にダメな会議というのもまた少ない。実は一番危険な会議とは、自分たちが「小田原評定」していることに気づかずにいる会議だ。
一見すると重要な会議にみえて、実は意味のうすい会議を続けていることがある。会議に対して誰もがもつ不満を解決し、エキサイティングなものに変えていくことはできるはずだ。上記の8項目を改善していくことのほか、マンネリを予防し、会議の生産性を高める知恵を出そう。

私が経験したことのあるオドロキの会議をいくつかご紹介する。

1.服装が指定された幹部会議(私が行ったときは短パンとTシャツが指定されていた)
2.缶ビールが一本ずつ配られる経営会議(私が発案し、実行された)
3.太平洋が望めるリゾートホテルでの経営会議(気持ちが大きくなった)
4.毎月一人、外部企業の経営者をゲストに招く経営会議(コンサルを招くより刺激があり、勉強になる)
5.自分の発言回数と発言時間を記録させられる幹部会議(わずらわしくなって2回目には記録員をつけた)
6.秘めた役割を担う会議(会議の進行を遅らせる役、進行を早める役などを本人だけに伝えておく。あとでお互いに当てあうと、意外に当たらない)

その他にもユニークなものが無尽蔵にあるはずだ。メンバーが固定されると会議自体はマンネリになる。あらゆる方法を使って活性化し、生産性を高めよう。