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リクルートの A さんと焼肉

私の知人にリクルートのトップセールス(女性)の A さんがいる。
彼女が大学生のときから和僑会の縁で何度かお会いしていた。美人で聡明で行動力もある。案の定リクルートでの新人営業成績でトップになり、二年目の今年は早くも管理職になったらしい。

彼女が指定した銀座の焼肉屋に5分遅れで到着すると、彼女もちょうど席に着いたところだった。肉とビールを注文すると彼女は堰を切ったように話し始めた。

「いやぁ武沢さん、おなつかしい。1年半ぶりです。お元気でした?
あれからいろんな経験をさせてもらいましたが、手短に言うと、リクルートに入って本当に良かったです。いろんなことを経験させてくれるので自分が成長できるし、周囲には尊敬できる同僚や良きライバルがたくさんいます。困ったときには相談できる先輩や仲間も多いです。
お客さんの会社から学べることもたくさんあります。日々の業務は決して楽ではありませんし、仕事は厳しく目標もハードです。悔しくて何度も何度も泣きましたが、全部意味がある厳しさですし、会社のことを誇りに思っています。会社も個人もこれから楽しみなことがたくさん待っています。そうそう、今年からは部下が・・・(後略)」

積もる話があるのだろう。彼女が手にしているグラスビールの泡が消えかけているが、話をやめようとしない。こちらはすでに一杯目を飲み干し、おかわりを頼んだ。

彼女が一息入れたところで感想を述べた。
「それはよかった。入社前はちょっと心細そうに見えたけど、Aさんによほど合う職場なんだね」
「ありがとうございます。期待通りか、それ以上の会社です」

実は内心で「すごいなあ」と感じていた。こんなセリフをいわせるリクルートという会社がである。経営者はこんな会社を作るべきなんだろうと思う。
後輩ができたせいもあるが A さんは入社2年目ながら学生時代になかった実績と自信がベールとなってグッと大人びてみえた。

リクルートに限った話ではないが、一流企業には次のような特長がある。

・学生の中でも一握りの優秀な人材が入りたがる会社
・実際に行う仕事はタフな仕事(飛び込みの営業や短納期の製作など)
・飛び抜けて高い生産性の仕事をし、高い利益をあげ、高い報酬をもらっている
・皆、会社のことを自分のことのようにとらえている
・優秀な同僚、先輩、後輩が切磋琢磨し、競いあい、助け合う職場

そんな会社にするために経営者は何をすべきだろうか。
ひとことでいえば社長の経営センス、社員のビジネスセンス、ジョブセンスを高める必要がある。
それがどんなセンスかは一概にいえないが、たとえばネット書店のアマゾンで「リクルート」と検索すれば参考書が幾つかヒットする。
その中から2~3冊選んで読むだけでも何か答えが見つかるはずだ。

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