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海外 Uber 事情

海外ではタクシーより Uber(ウーバー)の方が便利だよ、と聞いてはいたが、先月のフィリピン出張でその言葉以上に Uber が普及していることを知った。
マニラ空港に私を出迎えてくれたのは添乗員の S さん。合流するとすぐにスマホを取り出した。
「今日は Uber でホテルまでお送りします」とアプリで車を呼び出したのだ。
空港やホテルへの送迎なら駐車場を気にしなくて済む Uber の方が重宝するのだろう。添乗員さんまで Uber を利用していることに最初のカルチャーショックを受けた。

次の日、現地の A 社長と夕食をとったあと、カラオケボックスへ行くことにした。レストランの前にはたくさんのタクシーが待機していたがそれをやり過ごして歩道に出た。クラクションを鳴らしながら近寄ってくるタクシーもいる。A 社長はタクシーが眼中に入らないかのように無視し、Uber を呼んだ。
「だって Uber なら 遠回りされたり危険な目にあうリスクがありませんから」と A 社長。
長蛇のタクシーをすべてスルーし Uber を呼び出す現実に二度目のカルチャーショック。

我々を隣町まで運んでくれた Uber は B 氏が運転するホンダ CR-Vだった。30歳台半ばの好青年の B 氏に A 社長は親しげに話しかけていた。それはこんなやりとりだった。

A 社長:Uber の仕事は儲かるかい?
B 氏:なかなかいいよ。この車は先月200万円で買ったばかりの2台目の車さ。
A:ということは Uber 用の車が2台あるってこと?
B:そうだよ。毎日2台がフル稼働している。もう1台の車は僕が雇ったドライバーに任せている。
A:Uber だけを仕事にして生活が成り立つの?
B:やり方次第ではちょっとした事業になるよ。今日も僕は会社が休みなので自分で運転しているけど、普段この車はもうひとり別の運転手に任せている。彼らは時間給か出来高制かどちらかを選んでもらっている。
A:車を買って運転手を雇って Uber の仕事をさせるだけで車のローンが着々と減っていくというわけか。たしかに面白いビジネスだね。
B:そうでしょ。僕の仲間にはそうして資産を作っている友だちが何人かいるよ。
A:なるほどねぇ。白タクの元締めみたいなもんだ
B:・・・。

自分で運転せずドライバーを雇って Uber の仕事をさせる新手のビジネスがあると知って三度目のカルチャーショック。
今回のフィリピンでは何度何度も驚かされたが、Uber だけでも三度のカルチャーショックを受けたことになる。

日本で Uber が許可されるかどうかは微妙で、Uber に頼らずとも質の高いタクシーサービスが普及している。ただ訪日観光客がこうしたサービスに慣れており、日本にそれがないことに不満を感じる可能性もある。今後の動向に注目したい。