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21世紀型経営に必要なもの

「指針ある人生を送りたい」「指針ある経営をやりたい」と願うことはすこぶる健全なこと。それには、経営に対する基本的考え方や方針、目標などを書面にすると良い。大切なことは、いきなり誰かに発表する前提で作るのではなく、経営者自身が己の思想や腹を固めるために本音で格闘し、成文化することである。問題は、どのように作ったら良いかいうことだ。

そうした手引書が必要な方にとって最善と思われるものは、中小企業家同友会全国協議会が2002年11月に発行した『経営指針作成の手引き』(400円)であろう。良くできている。

先行き不透明な今日、ビジョンを作ったところで絵に描いた餅に終わる。だから絵を描くのをやめた、という企業も多い。だが、それは、餅を書くからいけないのだ。餅だけを書いても何とかなった「20世紀型経営計画書」とは本質的に違うものを違う書き方で書かねばならない。しかもそれは、他ならぬあなた自身のために。

先の冊子では、『経営指針書』を成文化しようと提言している。その中味は「経営理念」「経営方針」「経営計画」の三点から構成されている。
読み進めていくと、文学青年や哲学者が自らに問いかけるような質問が並び、しかもそれに回答せねばならない。

曰く

・何のために経営をしているのか
利益に対する考え方は?
・どのような会社にしたいのか
・大切にしている価値観人生観は
・顧客、取引先、仕入先に対する基本姿勢は
・社員に対する基本姿勢
社員は利益を得るための道具か、パートナーか、それとも・・
・それらをシンプルかつパワフルにしたメッセージ(経営理念)にすると、どんなフレーズ(言葉)になるか

など。

一部意訳してはあるものの、こんな直球勝負の投げかけ質問から始まる。普段、このような会話を経営者同士ですることがあるが、自問自答しつつ書式に記入する機会は少ないはずだ。64ページからなるこの冊子、あなたも入手して格闘されてはいかがだろう。

※この冊子は、全国の中小企業家同友会会員ならもちろんのこと、非会員でも各都道府県ごとの同友会事務局で買い求めることが できる。事務局所在地は「同友ネット」でお調べいただきたい。

同友ネット http://www.doyu.jp